「視点」リチャード・ジュエル オクやんさんの映画レビュー(感想・評価)
視点
イーストウッドの作品は、普通の監督が作ると極々普通の映画になりそうだが、彼は視点を変える事によって見る者に違った観点で作品を鑑賞させる能力が高い優れた監督です。
今作品も御多分にもれず、普通ならリーク記事を書いた新聞記者をもっと掘り下げるとか、対峙するFBI側の視点に立って物語が展開してもよさそうなものを敢えて主人公のリチャード・ジュエルの視点だけに焦点を当てて、そこから最後までズレることはない。
いつも彼の作品には感心させられる。
最後に裏話を。
『クリント・イーストウッド監督『リチャード・ジュエル』で「悪役」にされている女性記者キャシー・スクラガスがセックスを使ってFBIからスクープを得るシーンは名誉毀損レベルの捏造。また、彼女はジュエルに濡れ衣を着せたと訴えられて自殺している。』(映画評論家 町山智浩氏のTwitterから引用)
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