「メディア報道の在り方を問う」リチャード・ジュエル コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
メディア報道の在り方を問う
試写会で拝見しました。
1996年のアトランタオリンピックで爆発物を発見し、多くの人命を救った英雄が、FBIやメディアに容疑者と見なされ、全国民から叩かれた。
そんな実在の警備員リチャード・ジュエルを巡る、「FBI捜査の冤罪の仕立て方」と、「メディア報道の在り方」をテーマにした作品。
実に上手い映画だった。
観ている最中、ずっと「松本サリン事件」を思い出していた。
・捜査側の用意した絵図面に沿うように容疑者をはめる手口
・マスコミへのリーク
・メディアの根拠なき過剰報道、中傷
・無罪確定しても、謝罪もせず「遺憾の意」程度でなんら責任を取らない国やマスコミ (一般大衆含む)
いろいろ日本にも重なる部分があり、強く引き込まれて、感情を引っ掻かれたのであった。
特に、自分が特ダネをとって賞賛され、記事が売れることしか考えていない女性新聞記者に、心の中でずっと中指を立てて怒っておりました。
記者のやり口が、実際と同じかは判断がつかないが、そこまで没入させてくれた映画の作り方に感心。
公開したら、また観に行きたいくらいです。
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