劇場公開日 2021年2月11日

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「北川景子さんの迫真の演技に注目」ファーストラヴ keytonさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0北川景子さんの迫真の演技に注目

2021年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 トリックシリーズを作った提幸彦監督がミステリー原作を映画にすると知った私は迷うことなく劇場に行きました。しかも主演が北川景子さんと中村倫也さんが出演するとなれば期待せずにはいられなくなりました。
 観終わったとき、素直に良い映画だと思いました。精神が不安定の人の本音を聞き出す真壁と被疑者の聖山環菜の弁護を引き受けることになった庵野は、事件の全容を調査するべく聖山の交友関係や母親の事情、画家である父親の生活環境を捜査する。
 気になった点は、心理学者と弁護士の二人が事件の具体的な内容を調べるので、警察の調書や刑事への聞き込みがなかった。普通ミステリーだったら警察関係者を映画の中に組み込むはずなんですが、今作は警察の意見がないのが特長でした。
トリックシリーズでもマジシャンと物理学者が超常現象で殺人が行われますが、ポンコツ刑事二人が出てくるだけで、中心は素人が事件に挑む流れになっているので、「素人二人が事件を解決する」という堤監督のスタンスにマッチした演出でした。
 聖山の殺人の原因や、真壁と庵野の関係にも注目ですが、個人的には北川景子さんの身体能力が印象的でした。中でも土砂降りの雨の中で雨宿りするシーンで、庵野が真壁にキスしようとする寸前、真壁はそれを拒否して再び雨の中に走って駆け抜ける場面がツボでした。尋常じゃない雨の中全速力で走る北川さんの足の速さが速すぎて思わず笑ってしまいました。

keyton