「エンターテイメントか、警告か」サイレント・トーキョー JOKERさんの映画レビュー(感想・評価)
エンターテイメントか、警告か
豪華キャストによる話題作ということもあり、ようやく見に行けた!
99分弱という短い時間でありながらも色々と分かりずらい部分もあったが、今の日本人達に強く重く残るメッセージ性を残してくれたと思う。
まずはあの渋谷の再現度の高さには圧巻された!
途中まで渋谷でこんな大勢のエキストラが集まって撮影されたんだーって思いながら見ていた、、、が公開前からCGでの渋谷を再現したという宣伝を思い出した笑
だが、ここまで錯覚してしまう程のクオリティには終始鳥肌立ちっぱなしだった!
これと爆破のシーン目当てで見に行ってもいいかもね笑
後は少し尺が足りなかったのかなー?
登場人物の背景や関連性が分かりにくかったね。
佐藤浩市さん演じる朝比奈という役と石田ゆり子さん演じるアイコという役の関係性が分かりずらいという意見がちらほら
個人の見解だけど、アイコの夫が若い頃の自衛隊の部下が朝比奈だったんだろうね。
そして、あの少女の自爆によりPTSD症状に悩まされた。
あの少女の必死の訴えによって夫も朝比奈も正義が分からなくなったんじゃないかな。
朝比奈も里中さんのデートで周る場所も彼から事前に知らされていたからあのレストランで接触出来たんだろうね。
動機についても国は国でテロには屈せず、戦争出来る国として準備すると考えを持っていたが、実際に上層部はただ安全地帯で椅子に座ってただ指示するだけで現地に行って凄惨な状況下も知らないことに対しての苛立ちや戦争という名の意味を理解して欲しい上でのこの事件を起こしたんじゃないかな?
夫から爆弾の指導を受けていた時はアイコならではの戦争の空気感を感じ取っていたんだろうな。
朝比奈も国に対して同じことを思っていただろうけど、それでも日本の為、希望を抱いてアイコを止めに来たんだろうな。
これ以上同じ思いをする犠牲者を出さない為に。
国民も然り。
渋谷のシーンで描かれていたように
・爆破なんて起こらない
・警察がなんとかする
・興味本位で行ってみた
などなど。
今の日本そのままような感じがして他人事では済まされないように思えた。
戦争を知らなくても知っていてもやっぱり一人一人が行動や選択に責任を持たないと
国がじゃなくて誰かがじゃなくて自分がと思わないと実際に事が起こってしまったら取り返しが付かなく、戦争が起こる危機感を改めて思い知った。
安易な行動や言葉で誰かの内に眠る爆弾を点火することを忘れてはいけないと思う。
今の時期的に尚更。
最後にも描かれていたメッセージを。
爆弾はまだあります。あなたのすぐそばに。