劇場公開日 2020年12月4日

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「未来へのクリスマスプレゼント」サイレント・トーキョー aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5未来へのクリスマスプレゼント

2020年12月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

“クリスマス”と"テロ"と言えば、私の大好きな「ダイハード」のイメージでいましたが、こちらは少し真面目なテイスト。西島秀俊がマクレーン警部のイメージにフィットしてるので、勝手に期待してたところもあるのだけど、少し違った。

とはいえ、コンパクトにまとまっていて楽しめた。ジョン・レノンの”Happy X’mas(War is over)”がモチーフとのことで、そのイメージにはぴったりだったかな。

東京への爆破予告とそれを追う刑事。テロ犯の目的は? 理由は? 爆破阻止は出来るのか?
スピード感あるアクションはあまり無いけれど、克明に再現された爆破シーンと、犯行動機に秘められた怒りと悲しみ、そして最後に未来に託された言葉。展開がスッキリまとまっていて、個人的には短めのこの時間で良かったと思う。確かに描き足りないところは幾らでもあるけれど、きちんと内容が理解できたし、多くを語ることで雑音となりかねないので、これくらいが丁度いい。やるとしたらアクションシーンを追加するくらいかな。

石田ゆり子、佐藤浩市、西島秀俊の豪華俳優陣を中心に、安定したストーリー運び。中村倫也、広瀬アリスらの若手が奮闘。おちゃらけたイメージが多い広瀬アリスの、後半のシリアスな感じは良かったな。妹に負けない演技でした。

エンドロールで流れるモチーフとなった歌が、ジョン・レノンのメッセージを改めて思い出させ、まさにこれを書きながら聴いています。本作に限らず、また新しい形で表現されて、長く伝えられるといいですね。

AMaclean