劇場版 少女☆歌劇 レヴュー・スタァライトのレビュー・感想・評価
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舞台少女の終着点
プライムで久々に観賞。
オーディションのシーンは東京オリンピック2020などのオマージュがあって、テレビアニメより凝った演出になっていました。そこで流れる挿入歌も、それぞれで異なる表現になっていて、どれも個性的で飽きることはなく楽しめました。
ストーリーは、主人公のかれんが卒業後の進路を探すことが中心でした。また、かれんが幼少期に幼馴染のひかりや演劇舞台と出会うエピソードも描かれており、2人の関係をより理解することができました。
気になった点としては、現実とファンタジーの境界線が曖昧になっていたことです。そのためか、学校生活の描写が少なく、舞台で戦うことが強調されているように感じました。また、かれんの出した結論がわかりずらく、彼女が言葉ではっきりと決断する姿が見たかったなと思いました。
ここから、考えるよりも感じることに集中した方がいいのではないかと考えました。
舞台少女たちのその後を、思いきった構成で描く快作
舞台、テレビアニメ、スマホ向けゲームで展開された「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」の新作劇場版。卒業を間近にひかえた愛城華恋ら舞台少女たちのその後のドラマが、実際の舞台さながらの思いきった構成で描かれます。キャラクターを把握していないと楽しめないので、テレビシリーズか劇場総集編「ロンド・ロンド・ロンド」は見ていないと厳しいと思います。
物語中盤でガツンとくる展開があって、そこからテレビシリーズにもあった“レヴュー(バトル)”のつるべ打ち状態。アバンギャルドな映像と楽曲の力で押し通し、「考えるな感じろ」的な展開で一気に駆け抜けていきます。ハマる人には何度でも体験したくなるような不思議な魅力のある快作です。
本編よりも分かりやすい
応援歌劇という新ジャンルを生み出したと思う
noteから転載します
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予備知識ゼロで、劇場版スタァライトを観た。映画館で観た。
レヴュースタァライトという概念は、1ヶ月前まで知らなかった。
ミュージカルもアニメもゲームも素通りしてきた。
だが職場で強烈に推されて、「これは見に行かねばならぬ」という気になった。17回鑑賞したデザイナーさんが、歌詞テキストを巧妙に描いて、その素晴らしさを語っていた。
観た結果、衝撃を受けた。
映画館で、何度も観たくなる作品だった。
感動で涙したわけではない。
キャラクターに恋したわけでもない。
強烈に応援されたからだ。
歌に応援ソングというカテゴリがあるように、劇場版スタァライトは応援歌劇と言っていいと思う。この映画は、ドラマを極限までそぎ落とし、レヴューという形式で、少女が葛藤する姿にひたすらコミットしている。
レヴューは舞台少女同士がバトルする形を取っているが、対人的な要素は小さい。むしろ自身との闘争だ。「どれだけ自分に打ち勝ったか」を競い合っていると思う。
そして、人間関係や才能、環境や将来への不安など、万人にとっての悩みとの闘いが描かれてるので、応援されている気になる。宝塚のレヴューのような普遍性が、劇場版スタァライトのレヴューにもある。
あとは、舞台というモチーフが個人的にツボだった。
舞台に立つというのは、麻薬だ。
僕は大学時代、1度だけミュージカルに出演した。裏方合わせて数十人規模の舞台だった。何人かはその後プロの道に進み、役者やダンサーや制作を生業にしている。学生としては、本格的な舞台だったと思う。
僕のセリフは一言だけだったが、笑いを取る言葉だった。その一瞬のために練習を重ね、思い通りに劇場全体を笑わせた時の全能感たるや。生を鮮烈に実感した瞬間ベスト3に今もランクインしている。
あるいは、スポットライトを浴びて真っ白で何も見えなくなったこと。その中で歌った時の異世界感たるや。
この舞台がいつまでも続けばいいと思った。
舞台を追い求めて生きていくのは、この上なく素晴らしいと思った。
麻薬経験はないが、恍惚感にハマるという意味では、舞台も近しいものがあるんじゃないかと思っている。
だから勘違いかもしれないけれど。
スタァライトするのも、されるのも、体感としてちょっとわかるのだ。
胸を刺す衝撃を浴びてあの頃に戻れないのも、ちょっとわかるのだ。
野菜キリンが燃えて糧になるのも、ちょっとわかるのだ。
僕は決起集会にいる1人くらいの存在だったけれど。
選ばなかった過去たちに讃美歌を捧げたい気持ちも、ちょっとわかるのだ。
ただ、電車は次の駅へ行き、僕は迷わず舞台を降りた。公演終了後、徹夜で打ち上げした足で、研究室の授業に出席し、その研究分野の延長で仕事に就いた。
しかし劇場版スタァライトは、当時の舞台にまつわる色んな気持ちを思い出させてくれた。舞台をテーマにしたコンテンツは数多あるが、僕にとってはこの作品が、舞台に立つ気持ちの再現度が最も高かった。
そして誰しも、舞台少女にとっての舞台にあたるものがあるだろう。そういう意味でも、応援されるのだと考えている。
この応援はきっと万人に通じる。パラリンピックの開会式のデコトラの評判が良かったように、スタァライトのレヴューを再構築したコンテンツを、東京五輪の開会式で実現していたならば、印象深い五輪になったのではないだろうか。何より選手が心奮わせたと思う。
普通、前提知識なく映画版を観て感動したならば、本編に立ち返りたくなる。だが劇場版スタァライトは、本編はさておき、もう1回映画を観たいという気になった。
それくらい、レヴューが、パフォーマンスとして独立して昇華されている。『アベンジャーズ/エンドゲーム』の「アッセンブル」で、打ちのめされるくらいアメリカ凄いと思ったけど、日本もやっぱり凄いと思った。
自分も頑張ろうと思います。ロードショーに間に合って、映画館で観られてよかったです。よき映画をありがとうございました。
超・活劇
テレビシリーズを一通り見てから鑑賞。
アニメ版でもとてつもないパワーの演出をしていたのに、劇場版ではさらに腕を上げて見るものを圧倒するものに仕上がっていました。正直、このポスターから登場人物が血まみれになる(演出)なんて誰も思いませんよ。度肝抜かれました。
99期生たちが卒業後の道に悩み、どう生きていくかという人生の転換点を描くのも上手でした。同情してしまう場面がとても多く、辛くも前に向ける、そんな作品でした。
舞台的演出がアニメという形で緩和されているとはいえ、どうしても中盤は個人的にグダってしまったなとは思いましたが、終盤の気持ちのいい対マンの演技バトルに、エンドロール後のスパッと決まるセリフで終わるあたりなんかスタイリッシュで超カッコよかったです。語彙力が吹き飛んでしまうくらいの衝撃作でした。
鑑賞日 12/13
鑑賞時間 15:25〜17:35
座席 B-5
劇場型
全人類に見て欲しい
あっと驚く演出が好きです
まぎれもない魔作
圧巻
古くて新しい。もっとこういう映画が増えると良い。
TVシリーズ未見。予備知識なしの初見感想です。
キービジュアルから、ウテナとアイマスを足して割ったような作品かな・・と思ってふらっと小屋に入ったのですが、どちらかと言うとインディーズ時代の「Sound Horizon」のアルバムをそのままアニメにしたような、様式美に寄せた作品でした。
卒業という岐路に立ったとき、人は2つの決別をします。幼年期との決別、そして友との決別。同じ学校、しかも演劇という専門性の強い学び舎に居たもの同士であれば、その2つは絡み合い、強い愛憎劇を伴う・・少女革命ウテナでいうなら黒薔薇編が近いでしょうか。「あなたの用意した私らしさなんて要らない」「私ばっかり独り占めされてずるい」というような、あーわかるわかる・・といった心情の吐露が見ていて痛心地(いたここち)良い。女性✕女性のペアでブロック進行するのですが、百合というよりは宝塚的な耽美さに寄せた演出が好印象です。
主人公らしき2人の物語はシナリオの縦軸を貫通しているのですが、ある意味主役だからこそ冒険ができないというか、ありきたりな内容に感じました。他のメンバーのセリフの応酬に比べると、やや綺麗事かなと。でもそれゆえに最後はこれ以上ないくらい清々しいので、まあ、これでいいのでしょうね。
視聴後の印象は、同じく卒業を描いたラブライブの劇場版にも近く、こうやって見ていくと色んな作品の影響を受けているように思えるのですが、にもかかわらず「これはオンリーワンだなぁ」と思えるのが面白い。いい意味でみんな生意気(年齢に比して)で尖っているのが、演劇志望の生徒らしく、作品としてエッジが立っているのでそう感じたのかもしれません。
解放のストーリー
このシリーズはテレビの頃から知ってはいても割と嫌いなストーリーでした。役者と言われる人達の何をみて作ったのかわからないから。それは役を競うと言う点においてたかが役一つに周囲が理解できないほどの熱意と命すらかける姿があるのに、なぜか負けたら役だけでなくその熱意をなくさせるという蛇足感。昔から役を奪われたら死ぬんじゃない?と言うくらいの激情を示す人種であってだからこそ勝手に命懸けになるのに、負けたら終わりみたいなデスゲーム要素を組み込んだせいで、勝つことよりも負けないことに目を向けさせられる。そこがどうにも好きになれなかった。
翻ってこの作品では勝ち負けではなく自分の中で結論を出し全員がそれぞれの勝ちに対して踏み出す姿が描かれている。敗者に同情を集める必要もないし、蹴落とすのではない勝ち方が心地よかった。
映画として
星2個だけど良いストーリーだと思う。
正直に言って演劇で生きるという事は少数派の生き方でそれなりに覚悟や才能がないと厳しいでしょう。
演劇という輝かしい夢を諦めきれず遊んで楽しく生きることより困難で将来は報われないかもしれない、それでも泥臭く演劇を目指す彼女らは本当に格好良かったです。
目標を持って頑張る若者ってなんだか輝いて見えるんですよねー
好きな場面は純那ちゃんの吹っ切れるシーンが一番好きですね。
だが映画としては残念。
今作のメインは卒業間近のヒロイン達の将来に対しての悩みや苦悩、それらの悩みのアンサーを演劇の演出で表現するのだが正直クドかったかな。
ヒロインが割とラブライブ並にいるからだと思いますが5回も見せられるのはしんどかった。
派手な演出やアニメーションってずっと見せられると疲れるし飽きちゃうのですよ。
しかもなぜかシャフト演出だったし、、
回想シーンもちまちま映像に入れてましたが退屈で仕方ありませんでした
そういう回想シーンはTVアニメで終わらせておいて欲しかった、わざわざ劇場版に入れなくていい。
後は声優さんの演技が上手くない人がちらほらいた。
不満点はこのぐらいかな?
決しておすすめできる作品ではないですが可愛いキャラ目的で見るぶんには良いかも知れませんね。
「相羽あいないい」
多くの人に観ていただきたい反面個人的な知的財産にしたいです。
壮大な卒業公演!
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