劇場公開日 2020年1月24日

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「公開を楽しみにしていた 「無垢なる証人」を先々週の土曜日に鑑賞...」無垢なる証人 ワイルドとみまるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0公開を楽しみにしていた 「無垢なる証人」を先々週の土曜日に鑑賞...

2020年2月9日
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鑑賞方法:映画館

公開を楽しみにしていた
「無垢なる証人」を先々週の土曜日に鑑賞

殺人容疑者の弁護士スノと
事件の目撃者である自閉症の少女ジウ。
2人の相反する立場から生まれる
心のふれあいを描く
笑いあり、涙ありの129分間で、
観た後は心温まりそして心が晴れやかになるとても素敵な作品でした。

少女ジウ役のキムヒャンギちゃん。
ヒョンギンちゃんがとにかく素晴らしくて繊細な部分と心清らかな部分と
法廷でみせる迫真の演技に最後の最後まで彼女に魅力されちゃいました。
ヒョンギンちゃん
「神と共に」に出演してるんですね~
映画館で見逃しちゃったので
レンタルしなくちゃ

弁護士スノ役はチョンウソン
ウソンさん、上手いなぁ。
弁護士、そして人として悩む姿と、
ヒョンギンちゃんとの絡みでみせる
お茶目さの落差が可笑しくて
「アシュラ」とか「ザ・キング」の役とは真逆なウソンさんをみるのも楽しいかも

この二人が心を通わせる過程の
描き方が良かったなぁ。
二人のやりとりが微笑ましくて
電話のやりとりは本当にほっこり。
自閉症の人に世界がどのように映っているのかというところも写し出していて
ここが後半のある部分で活きてくる。
言葉のイントネーション、表情。
日常生活であまり意識することなく
行われていることを、全く違う視点で描いているのもこの作品の深みかもしれないなぁ

この過程からの法廷劇も良かった。
法廷劇の醍醐味だと思う
相手の証言に対する切り返しや
証言の証明に繋がる部分の積み上げ。
ここに信念と正義の感情の部分が加わり、あの行動が通用するかどうかは別にして、とても見応えあった。

恋人、検事、母親、父、それぞれの関係性やところどころにちりばめられている
言葉や物。
それらをひとつひとつ積み上げていて
積み上げただけでは無くて
きちんと落とし込みもされてるところは
脚本のよさなんだと思う

そして少女ジウが教室で読んだ詩に
登場する雪のかけぶとん。
その時ジウは雪のかけぶとんは寒いよと
言っていた。
ジウ自身もあらたな自分を見つけ
空から降る雪を見て
雪のかけぶとんは暖かいと感じているんだろうな。

本当に素敵な作品でした。

とみまる