花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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ふむふむ
前半はだいすきでした、
出会ってから、恋をしていく過程とか。
ただ、後半に関しては、
なんか友人から、最近こういうことあってさ、
こういうことされてさ、なんかさ辛いんだよね、
でもさ、後々思い返せば、これもなんかいい恋だったとかってなるのかね、
なんて、話を聞かされているかのような気持ちになりました。
あと、自分からしたら、マニアックな文化の連続で、
“でもスイッチは買うんだ…”とか、
“あ、そこは妙に現実的なのか”とか、
なかなか踏み込めない感じだった。
サブカルもサブカルな知識を披露する二人に
嫌気がさしたのは、自分だけではないはず。
自分だけが、知らない感覚になって
羞恥心が芽生えてしまうくらい。
けっこうコアな内容だったと思うんだけど、
そんなことないですかね。
本当にラブストーリーに夢中になるときって、
もはや主となるカップルの第三者として、
自分が存在するというか、
ずっと二人を見ていたいし、
自分も二人と一緒にいたくなったりするもんだけど、
今回は、そんなことはなかったのよね、、、
別れが決まっているからですかね。
両親も登場したり、と要素は山盛りで、
でもその分、トーストって結局なんだっけ、とか
思ったりしました、
意味を考えるのに夢中になっちゃったというか。
それにこれ、一人で観たんですが、だいぶキツい。
特に中盤きつい、カップルきつい。
逆にカップルで観ても、なんか過去の人絶対思い出しちゃうからきつい。気がする、
よって、観たいシチュエーションが浮かばない。
“いつ観ればいいの?”映画になってる気がする。
よい
めっちゃよかった!
余韻が1週間くらい残りそう...
人の恋愛を外から見ると嫉妬するのに
徹底的に私的な空間だからこそ
2人に感情移入できる。
共通の趣味で繋がることは
盛り上がるけど、危険も孕んでいる。
そういう恋愛は相手の内面が好きというより、
自分の趣味を肯定してくれているから
自己承認欲求が満たされてる状態なのかな?
人間は他者と共感したい生き物。
趣味が変わってしまったら
相手のそのままを直視することになる。
そうなったとき、初めて2人の性格が
合っているか合っていないか分かるのかもしれない。
ハッピーエンドでもバッドエンドでもない。
人生はこれから...っていうところで終わるから
余韻があるんだと思う。
流石、の一言
大好きな土井監督と坂元裕二さんのタッグということで、公開前から楽しみにしていました。
ちなみに、カップルで見るのはやめておいた方がいいように思います。
ストーリー自体は、主人公の2人それぞれに共感できる部分がいくつもあり、胸が締め付けられました。
20代前半の、社会に出る大人の一歩手前で誰もが感じる葛藤が、ラブストーリーという形でリアルに表現されています。
最初はびっくりするくらい息が合って、運命的に惹かれあった2人。
特別なことは何も起きないのに、何かが少しずつすれ違って、気づいたら違う方を向いている。
どちらが正解、不正解ということではない。
歩む道が違うという現実を受け入れて生きていく。
そのリアルな姿に、社会で生きていくってこういうことだな、と思わされました。
坂元さんの脚本力には毎回驚かされますが、
今回もそう感じるセリフがたくさんありました。
うまく説明できませんが、坂元さんの脚本は
台詞の一つ一つが登場人物のリアルな言葉なんですよね。
頭で考えた説明っぽいものではなく、
心で感じて出た言葉を紡ぎ出して動く世界。
ちょっと不恰好な部分もあるけど、
そこにこそ登場人物らしさと、役者の演技力が出ます。
作り込まれてないように錯覚してしまいますが、むしろとても作り込まれている。
そして土井監督の演出、カメラワークが素晴らしかったです。
物語の移り変わりを、細部にまでこだわって表現しているのが伝わってきます。
菅田将暉さんと有村架純さんがとても魅力的に映し出されていました。
土井監督の罪の声も観ましたが、断然この作品の方が好きです。
サスペンスとかコメディよりも、人の心を表現することにフォーカスした作品の方が、土井監督作品にはいいものが多いと思います。
ありがちなラブストーリーや、青春ものではありません。
ぜひ一度、見てみてください。しばらく余韻から抜け出せなくなります。
P.S. それから菅田将暉という役者さんは本当にすごい。
きっと役に入り込むタイプなんだと思います。
2020年頭の菅田将暉は、SNSで見かけるオフショットもどこか麦くん。
しかし現在の菅田将暉は、その頃の彼とは全くの別人で、おそらく他の作品の影響か笑顔が少ないです。
髪型とかも大きいでしょうが、ひとつ一つの表情が違います。
彼の次の作品がどんなものなのか、とても楽しみです。
菅田将暉の演技にゾクゾク♡
少女漫画原作の恋愛ドラマや映画化が多い中、大学生から25歳までのリアルな恋愛を描くオリジナル脚本 さすがは坂元裕二。私とそう変わらない世代なのになんでこんなに若者の感覚がわかるのだろう。
【二人の恋の入り口】
夢中になって大学も就活もサボって彼氏の部屋に(ベッドに)入り浸り食料がなくなって3日目に外に出る、とか。自由な時間の持てる恋愛初期にあるある!
【二人の愛の終わりの始まり】
焼きそばパンの美味しいパン屋さんが閉店になって麦にLINEで報告する絹。返事は「駅前のパン屋で買えばいい」
共感が欲しい“女“性と解決策を提示したい“男“性。相手への熱が覚めた男女の食い違い あるあるの場面だ。
病気になったり、ライバルにいじめられたり、親の大反対にあったり、貧富の差があったり、
そんなドラマにありがちなネタが一切なく淡々と麦と絹の日常をのぞいているような展開に物足りなさを感じる観客もいるだろう。韓国ドラマとは大違い。
けどその分、ドラマは普遍性を帯び老若男女誰にでも共感が得やすい。
加えて主演の2人もおそろしく自然に見える。有村架純は可愛すぎてアイスクリーム店にこんな可愛い子いたら話題になるに違いないと思うけど、対する菅田将暉はカッコいいオーラ消してフツーの20歳代男子。こういうとこ菅田くんてさすがですよね。
最後のファミレスでいつもの2人の席に若いカップルが座り昔の自分たちと同じようなやり取りを始める。それを聞いた麦「別れたくない、まだやれるんじゃないか」という思いが自らの中で断たれ瞼を閉じて涙を流す、この菅田くんの演技にゾクゾクさせてもらいました。
花束がドライフラワーになっても
若い時に見たかった!
10代後半、20代の人は見たほうがいい!
恋愛の終わり方のお手本みたいな映画。
あんな終わり方出来たら そりゃ花束みたいだった。と振り返られるだろうな。
多感で大人の仲間入りしたあたりの頃、
好きなものの良さを共感できることが「特別」と思って、毎日距離が縮む美しい日々
いつしか、相手が自分の求めている人ではない、、という時期を経て、浮気したり傷つけあって、
結果、
あーあ、娯楽をそのまま楽しめる世界
社会人になってもパズドラ以外する気がわかないとかじゃない世界
人間らしく娯楽を楽しむ余裕がずっとある世界があれば違ったのかな。って思うのが現実
あんな真っ直ぐ感謝を伝えて終わるなんて最高の終わり方だな。という感想です。
最後の空気みたいになる結婚をしたいという麦くん。
しなくて正解!選ばなくて正解!ワンオペ育児で喧嘩の日々も容易に想像できちゃう。
40代になった私はそう思って想像できました。
新しい人と新しい時間ができても、それでもやっぱり
でも、ドライフラワーになっても 昔の花束の時間は輝いていて、宝物です。
やがて枯れゆく"恋愛=美しい花束=ファミレス"を見事に示した映画
清原果耶ちゃん贔屓の僕なので、もちろん観に行こうと思っていた映画なのですが、公開直前になっても清原果耶ちゃんの場面写真が上がってこない、予告編にも出てこない、果たして本当に彼女は出演するのか?なんで3番目にクレジットがあるのか?非常に不思議な気持ちで映画館に向かいました。
坂元裕二脚本の連続ドラマは、「それでも、生きてゆく」「最高の離婚」「Mother」「カルテット」「いつかこの恋を思い出すときっと泣いてしまう」は観ています。特に「最高の離婚」と「カルテット」が大好きです。とにかく情報量・固有名詞の多い会話劇、かといって状況説明をしてしまうのではなく、関係ない話をしているように見えて登場人物の内面や趣味趣向などを明らかにしていき、物語は確実に前進しているという、明らかに鬼滅の刃とは一線を画す作品ですよね。ながら見を許さない。だからこそ視聴率に苦しんでも熱心なファンがつく。そう見ています。
ということで、この映画なんですけども、本当に最高でした。パンフレットを購入するくらいに。良かったです。恋愛映画は障害やカセなんかなくても面白い、キラキラしてなくても面白いことを示してくれた一本でした。
冒頭からこれだよな…って入りでしたね。一つの音楽を二人でイヤホンを分け合って聞くカップルに対して、菅田将暉と有村架純が交互に言い合っていく。意訳ですが、イヤホンで聞く音楽は右耳と左耳両方で聞くことで完成される。分け合ってたらいい(正しい)音楽なんて聞けない。恋愛もそうだ。持ちつ持たれつなんてない。
二人の出会いのシーンは、終電を逃したことから始まるんですが、それまでにモノローグでそれぞれの登場人物の考え方や趣味趣向が明かされていくんですが、これがまた坂元節満載で。固有名詞がバンバン出てくる。「2014年ブラジルワールドカップで開催国なのに大敗したブラジルよりは最悪ではない」という自己内省なんて最高に坂元脚本でした。終電を逃して、二人の趣味が近いことにものすごく共感を覚える。ライブチケットを取っているお笑い芸人も、文学や音楽の趣味趣向も合っていることに運命を感じていくわけですけど。
社会人になって決定的に考え方の面で違いがあることに気づいていくんですよね。菅田将暉演じる男の方は、関係の現状維持こそ大事と考えていて、趣味は社会人の忙しさによって少しずつ楽しめなくなっていったり、ビジネス書に興味を持ったり(ビジネス書が悪いのではなく、彼女の趣味趣向とは異なっている)、別れを決意して臨むシーンでさえ「結婚しよう」ということで、恋愛関係ではなく生活共同体としての生き方を維持しようとする。この生き方もわかる。一方有村架純演じる女の方は、就職氷河期の中転職もできる、趣味に費やす時間もしっかりと確保できる、「楽しいことしかやりたくない」と主張するからこそその生き方もちゃんとできている、恋愛関係にもそれも望んでいる。この生き方もわかる。
結局、趣味や好きなことが一緒ということで混ざり合っても、年月が減ることに美しさは減っていく。また、最も大事な根っこの部分、考え方が合わなかったら美しさはさらにすごいスピードで衰えていってしまう。これこそ"花束"と"水"の関係に象徴されるものだと思いました。バラを100本とはよく言いますが、花束と言われると色々な花をきれいに調和させて作るものだと思うし、実際にこの作品のエンドクレジットでに出てくる花束も一つの花だけでできたものではありませんでした。時間とともに花は枯れる。水がなければもっとすごいスピードで枯れる。ずっと咲き続ける花束はない。恋愛もそんなところなんだろうなと苦しくなる。
告白のシーンも別れのシーンもファミレスなんですけど、ファミレスという場所も花束的な意味合いが強いと思っていて。つまり専門店とは違ってファミレスにはいろいろな料理がある、ドリンクバーなんてまさにそうで。趣味趣向の混ざり合う場所といっていいんじゃないかと思うし、そこで主人っ港の二人が心を通わせ合うのも遠ざかってしまうのも必然のような気がしてきます。
別れのシーンなんですけど。5年間の出会いと別れを描いたと予告編で言ってるわけですから、別れるってわかって見てるわけで、観てる側としてはかなりハードルが上がった状態なんですけども。そこに出てくるのが清原果耶ちゃんなんですよね。この演技が実に見事。詳しくはネタバレになるので言及できませんが、菅田将暉さんと有村架純さんだって若いはずなのに、あのキラキラした感じにはもう戻れないんだという栄枯盛衰を示すには最高のシーンだったと思います。思わず涙を流してしまいました。
菅田将暉と有村架純がちゃんとその辺にいる人に見えるのが素晴らしいです。これも演技力の賜だと思います。何度見ても面白い新たな恋愛映画の傑作の誕生を実感させられることでしょう。
現実はロマンチックなだけとはいかないラブストーリー
ロマンチックラブストーリーなのかと思ったら、実にリアルに同棲カップルの現実を描いた映画でした。これほどまで現実的に描いたラブストーリーも珍しい。
生活をするためには楽しいことだけでは生きていけないっていう麦の責任感も痛いほどわかりますし、変わってほしくない変わりたくないと思う絹の気持ちもわかるので、観ていてそのジレンマでとても切なくなりました。
有村架純さんは、やはりこの映画でもとても可愛かったです。
この手の映画は
本来、とっても苦手とする恋愛映画。
菅田将暉主演の前作の恋愛物もかなり酷評した。
俳優菅田将暉が好きな一人としてはお洒落な恋愛映画は若手に任せてもっと内側から湧き出るような演技が観たいと思っていた。なので正直、あまり期待はせずに観たんだけど、すごく引き込まれたもんだから自分が一番びっくりした。
無理のない等身大の恋愛映画。現在進行の人にも過去にこの様な経験をした人にも、老若男女当てはまる人が多いのではないでしょうか。
大人になりたくないけど子供のままではいられない現実と向き合う時に側にいた恋人。生活や価値観が変わることによって恋人との関係も少しずつ変化していく。自分の今はどうやって今の自分になっていったのかな?気付いてなかったけどきっと、こんな時期もあったはず。今が幸せじゃないとか昔に戻りたいとかとも違う。だけど一番、心に張り付いてる昔の恋人をきっと誰もが思い出したんじゃないだろうか。
今がまさに麦と絹の様に甘い毎日の中にいる若い子にはきっとこの先、自分にもこんな思いになる時が来るのかな…って思った人もいると思う。
ただの青春恋愛映画じゃない。
本当に優しい気持ちや、ついフッと微笑んでしまうそんな作品だった。
個人的には恋愛映画をこんな風に楽しませてくれた監督や脚本家さん、当然演者さんに感謝したい。
トキメキ続けるなんて無理?だけど
有村架純ちゃんにぴったりの役柄で萌えまくりでした。
恋愛映画は心のビタミン剤❣️
恋愛感情とトキメキ感をずっと持っていられたらサイコーだけど人は大抵慣れてしまう。だけど好きな人はずっと好き、それでイイじゃんと菅田将暉くんと全くの同意見です。仲良しのまま別れるなんて辛すぎるけどキュンとしてしまう。それが恋愛。
ファーストキスの後に一言。
「こういうコミュニケーションは頻繁にやりたいです」
男ならみんなイチコロです。
是非映画館で🎦
自分好みの作品だったけど、ラストが微妙な感じで残念だった印象。
菅田将暉さんと有村架純さんが本当の恋人の様な感じ。
二人の趣味や考えている事がシンクロしている表現方法が素晴らしかった。
付き合いはじめてからの熱量が徐々に下がって行く展開もリアル。
成田凌&岸井ゆきのさんの入浴シーンを彷彿させるシーンは本作の方が良かった感じ(笑)
本作で満足度が高かったのは自分の馴染みのある場所が多かったところ。
調布。飛田給。環八。国道20号。多摩川。
静岡のハンバーグ屋「さわやか」まで登場(笑)
知ってる場所が多く、とても親近感が沸いてしまった感じ。
ストーリー的に二人が付き合う続けるのか、別れてしまうのか?
どちらになるのかが見所だった印象。
後半に清原果邪さんと細田佳央太さんの若々しいアベックがファミレスで会話するシーンがとても良い!
全体的に間延びしたストーリーだけど、このシーンはとても良かった!
最近の若い方はこんな感じなのかと思わせる作品。
オッサンには若い人の考えている事が解りません( ´∀`)
若い時を思い出しました
菅田くん待ってました〜
初日に観たい気持ちをぐっと我慢して行ってきました。菅田くんも架純ちゃんも、相変わらずの自然な演技で引き込まれました。又、よく使う明大前駅での出会いのシーンにやや興奮笑
若い時の恋愛って私もこんなだったなとか懐かしく、2人会話ややりとりがかわいくて観ていてほっこりしました。 はじまりは終わりの始まり。ちょっと悲しいけど本当にその通りだなと。一緒に過ごす時間が長くなるにつれてお互いの環境や、気持ちの中ですれ違っていってしまう2人。ハッピーエンドじゃないけど、2人の中では生涯忘れられない思い出なんだろうな。
恋愛物では普通の面白さ!
最初から1時間は夢中に引き込まれてしまう。
なんだか若い恋愛、純粋っていいなって。
1時間過ぎてから中だるみ、、、
ラスト近くからは、また盛り返し!
ハッピーエンドではないのに、
悲しくない、ほっこりしました。
学生の恋愛と社会人の恋愛の違いをテーマにしてたのかな?
恋愛が始まってから3年過ぎると停滞するリアルをテーマ?
希望、夢物語の面白さの韓流と違い、凄くリアル、少し地味な日本の映画でした。
やっぱ、韓流が好きだな!(笑)
若い時に見るのと、その後いろいろ経験した後で見るのとで、感じること...
若い時に見るのと、その後いろいろ経験した後で見るのとで、感じることがだいぶ違うだろうなと思う映画でした。よかった。自分を重ねて思い返して、これからのことを考えるよい機会になる映画でした。また10年後に見たらまた感じることが変わってるかも。
スタートがぐだぐだ
もう少し、出会い方に期待したんですが...
ホント似たもの同士ですね。
中盤のケンカ、いやでした。
後半の分かれは、残念でした。
有村さんが、分かれを切り出した後の菅田さんのプロポーズは、かっこ良かったです。
ラストカットよかったです!
京王線沿線、同い年で過ごした身としては
私の人生ベストドラマ『カルテット』の劇中に、主要人物の一人であるすずめが「行かなかった旅行も思い出になる」と話す場面がある。
本作では「行けなかったお笑いライブも思い出になる」し、それが2人の距離を縮めるきっかけの一つにもなっていて、同じ坂元裕二作品の中に変奏を見た気持ちになって嬉しかった。
平成5年生まれ学年、京王線調布駅近辺、早稲田松竹、下高井戸シネマ、ユーロスペース、多和田葉子、希望のかなた、ミイラ展等いちいち刺さるカルチャー。
加えて、生きる為・一緒に居る為・文化享受の為、の労働のはずが、搾取と摩耗で文化資本や恋愛を満喫する余裕が無くなっていくプロセス、現実味ありすぎてしんどかった…私の友人にもそういった人たちをたくさん見てきたし、自分自身もギリギリのところで踏みとどまって生きているからだ。
特に「誰でもできる仕事をしたくない」とトラックを捨てた25歳男子の気持ちがわかりすぎたし、学生気分が抜けない絹も、夢と現実の狭間で社会的に染まって疲弊してゆく麦も、全部自分だった。
しかし、全く同時代を生きているのに音楽が全く分からなかったのショックだった。そんなに疎かったんだ。何をして生きていたのか記憶にない…
とはいえ、坂元さんのファンとしては台詞のささやかなところに坂元節を感じて嬉しかったし、自分の好きなものが重なり、分かち合える幸せもよくわかるので、在り得た自分かもしれないと感じながら切実に観ていた。
直前に『ヤクザと家族 The Family』、そして本作と続けて舞台挨拶観てたら、綾野さんも坂元さんも同日公開の他の映画達の名前を出した上で、この時下に映画を公開して観てもらう意味を問うて考えて話されていて、やっぱりこの人たちとこの人たちが創るものが好きだなぁと心から思った。
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