花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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良い意味で予告詐欺!
予告編観たときに「どうせまた安っぽい恋愛映画だろうな」と思ってた自分をぶっ叩きたいです!(笑)
思った以上に良いじゃん!
主演に菅田将暉と有村架純を迎え、TVドラマ「カルテット」や「Mother」を手掛けた坂元裕二氏によるオリジナル脚本の恋愛映画。
正直彼が映画の脚本を手掛けると聞いたときは驚きました。
ずっとTVドラマでやられてた方なので、「映画に手を出して大丈夫か?」と思ってしまってたのですが、そんな心配は見事に払拭されました!
個人的に、予告編だと菅田将暉と有村架純の二人が出会って付き合う所を中心に映していたので完全にティーン向けかと思っていたのですが、自分達みたいなサブカル好きの人達の方が刺さるのかもしれません。
というのも、この映画はかなりサブカルのネタが出てきます。
好きな音楽や映画で二人の関係性が親密になる話なので、出てくるバンドも映画も小説もメジャーからマニアックな所まで網羅しててビックリしました。
そんなサブカルのネタから菅田将暉含めた登場人物の人間性が解ったりします。特に、押井守が出て来て「神がいます!」とか言ったりする辺りは「いるよなぁ、こういうやつw」とか「俺も似たような経験してんなw」とか思ってました(笑)
また、2015年のパートではカラオケで歌う曲や好きなアーティストで上がるのがセカオワやきのこ帝国が出てきますが、2019年のパートでは羊文学が出てくる等、アーティストのネタで年の変遷を感じさせるのもまた秀逸です。
映画ネタでは、最初の方では「ショーシャンクの空に」といった王道の作品が出てきますが、「牯嶺街少年殺人事件」の名前が出てきた時は恐れおののきました(笑)
内容としては、菅田将暉と有村架純が気が合う同士で惹かれ合いながらも、年の変遷と共に次第に変化していく関係性を甘々に描きながら、すれ違いの場面をかなりビターに描いているのが容赦無くて良かったです。
内容を振り返った時に思い出した曲があります。
米津玄師の「メトロノーム」という曲です。
その歌詞は二人の関係性を二つに並べたメトロノームに例えられていて、次第にズレ始めると歌っています。
そんな内容の歌詞が今作の二人の関係性にかなり当てはまっていて、趣味や好きな音楽や映画、小説の何もかもが同じで気の合っていた二人が、次第にすれ違っていく様がそんな「メトロノーム」の歌詞に当てはまりました。
気が合うと思っていた相手から次第にすれ違っていくのってリアルですよね。
特に日本だと働き盛りになりますし、お金を稼ぐために仕事に熱中しだすと自分の趣味に熱が入らなくなってしまったり、余裕が無くなると周りが見えなくなってしまうのが凄くわかりみが深いです。
ただこの映画、色々と気になった部分もあります。
二人の即興演技やアドリブ等を入れたりしてたのですが、演技している場面がだいぶ演技にわざとらしさがあり、時々観ていて違和感がありました。
また、この映画はモノローグが非常に多いです。
入る頻度は新海誠作品と同等かそれ以上に感じます。
自分はモノローグを入れる事に関しては、少し添える程度であれば全然問題無いのですが、個人的には入れすぎるとしつこく感じてしまいます。
せっかく内容が素晴らしいので、菅田将暉と有村架純のモノローグを少なくして、もう少し登場人物達との会話を聞かせても良かった気がします。
あと、この映画はAwesome City Clubというバンドの女性ボーカル本人が登場したり、曲も何曲か登場させたりするなどしていました。
更に、「勿忘」という映画におけるインスパイア曲というのがあったのですが、何であんな良い曲をEDクレジットで流さなかったんですか!?
大友良英の音楽も良かったのですが、この映画にしては爽やかで明る過ぎるので、この「勿忘」で余韻に浸らせて欲しかったです。
個人的には色々と思う部分もありましたが、単なるティーン向けの恋愛映画とは思えないほどの良作でした。
男女二人による関係のすれ違いは、去年公開された又吉直樹原作の「劇場」も描かれてましたが、今作は「劇場」よりも男女の心情に共感出来るし、去年自分が感じたモヤモヤを払拭しました。
また、ティーン向けの恋愛映画でありながら「マリッジ・ストーリー」のようにビターだけど前向きになれる作品でした。
本当にさ、こういう淡々としたすれ違いの話で良い作品作れるんだからもう「余命もの」とかマジで要らないです!
もっとこういった映画を作ってほしいです。
気遣い
この作品ではカップルの距離感を、苦しいまでもリアルに描いていると感じた。特に麦(菅田将暉)と絹(有村架純)の一見お互いを思いやるための気遣いは、時によりお互いの傷を深めあってしまってるように思えた。その瞬間はお互い違和感を感じる程度でも、それがたまれば一気に崩壊する。私もまだ若者ではあるが結婚の難しさそして尊さを見せつけられた気がする。
劇中特に印象に残ったシーン
ゲーム中の絹を気遣って麦がイヤホンを付けて仕事に向かい、逆にそれに気付いて絹がゲームをやめるこのシーンが微妙な距離の2人の空気感をうまく描いているなと感じた。
恋愛とは
本当にあっという間の2時間でした。
恋愛したことある人は絶対観た方がいいって言われてる意味が分かりました。
映画の2人のように、まだ私は大学を卒業していないですし社会人の本当の気持ちは分かりませんが、共感しまくりました。笑
余韻が本当にすごくて、めちゃくちゃ考え込んでしまいます…。
菅田将暉さんの演技が凄すぎて半端なかったです…(語彙力)
新感覚の恋愛映画で、恋愛映画なのかと言うコメントもありましたが、私には素晴らしい恋愛映画だと思いました。
たしかに恋愛映画にしては割とあっさりとした終わり方で、別れたのに2人とも楽しそう?バッドエンドなの?ハッピーエンドなの?と疑問に思うかもしれませんが、別れてもがき苦しむだけが恋愛ではないと思います。(あるいはラブラブのハッピーエンド?)
私の考えですが、別れてからいい思い出だったなと思い返せるのがいい恋愛だと思います。だからなんだよって。笑
最後の0.5はこれが最高の恋愛映画だと認めてしまうと私の次の恋愛がうまくいかなくなりそうだなと思ったからです。笑
始まりは終わりの始まりでも、私は恋愛に終止符を打ちたくないです。出来るならいつまでも隣にいたい。笑
花束みたいじゃない・・デートには向かない映画
冒頭から別れた後の現代場面で、「きっとふたりは元のサヤに戻るんだろう」と思って見始めると・・美しいタイトルに騙されてはいけません。(花束、の意味合いをよーく考えると分かる仕組みになってますが・・)
いい歳をしたおじさんが、今更恋愛映画でもないと思いますが、若い世代に人気があるようなので、敢えてDVDを待たず、劇場へ。
意外にもカップルは少なく、高校生くらいの男子連れが多いのがまず驚きました。
遡ること2015年から、実際にあった音楽や本、ゲームや事件を散りばめてさながらプチ・フォレストガンプなつくりの前半は主人公と一緒に恋した気分で楽しいし上手いです。かなり生々しい場面もあるものの、ここまでなら☆5個なのですが・・・
後半、麦が就職したあたりから、同じ俳優で、全く別の映画を観ているような急展開に頭がついて行きません(苦笑)。
あんなに気が合って仲良かったふたりが「たかが5年」でこんなに変わり果てるか?という疑問をもちつつ、それまで一緒に応援していた観客はすっかり置いてけぼりです。
そして、何故か仲が良いまま迎える不思議な「別れ」には気持ち悪さが隠せません。「これから」を信じたい若いカップルのデートでは「絶対観てはいけない」と思います。
リアルラブストーリー
恋愛映画って
キュンキュンしたり、
あり得ないようなハプニングが起きたりと
夢世界な作品が多い中、
花束みたいな恋をしたは
リアルで
自分の恋愛体験を置き換えてしまいました。
大人になるという事、
価値観が変わるという事、
幸せな時間は最高だという事、
人は強がりという事、
全てが等身大でリアルで
新感覚のラブストーリーでした(^^)
あんまり面白くなかった
有村架純ちゃんの前髪がぐちゃぐちゃしていて、眉毛の上が一直線で、両方の眉毛がつながっているように見える。こんなのが流行っているのか。
小説や映画やゲームなどのタイトルがやたらと羅列されるのだが、内容には全く触れない。本当に読んだり見たりしているのだろうか。押井守がいても、彼のどこが魅力なのか、何も語らない。
部屋がとても掃除が行き届いていて、床にものが何もない。そういう人もいるだろうけど、若者の暮らしぶりで生活感が乏しい。また、主人公のイラストが、毒にも薬にもならない絵で、人間的なゆがみが一切感じられない。
他のカップルに対しての目線が辛辣。
恋愛映画の良さ
最近恋愛ものと言ったら少女漫画が原作で、若手を採用したきゅんきゅんものが多いイメージだったからこそこの映画を見て恋愛ものの良さを感じることができました
物語の日常をどちらからの視点で描かれていることでお互いの感情を知ることができ一緒に観ながら感情を置いてけぼりのされることなく持っていくことができました。
思わず笑いたくなる時も、思わず泣きたくなる時も私だけじゃなく映画の2人と一緒だったのはすごいことだなって
演技が上手な2人だからこそ画面の世界なはずなのに、自分たちに置き換えてしまう
それくらい自然な演技だったのがさすがで、この2人でよかったなって思います
日常を大切にしていきたい
変わっていく毎日の中でのかけがえのないものを守り抜きたいとそう考えさせられた映画でした
ピクニックよんで感情動かしていこうっと
映画的な喜びはなかった。
坂元裕二が好きだ。でもそれは、ドラマの脚本家としてだったよう。映画の脚本家としてではなかった。期待していたのだけど。
ドラマも映画も等しく映像作品だし、そんなジャンル分けは無意味かもしれないけれど、それでも自然と頭に「これって映画?」という疑問が浮かんでしまう作品だった。
率直に言うなら今作は、恋愛あるあるを繋いだプロットのような印象。
どのシーンも身に覚えのある、少しほろ苦い、かつての自分の恋愛を思い出させるもので、一瞬はセンチメンタルになるけれど、ただそれだけ。あるよね、とは思うけど、心は揺さぶられなかった。
二人の恋がいつか終わることが、付き合い始めから予想できてしまって、あぁ、そうそう、こうやって恋は始まり、終わっていくんだよね、と冷静に見守る感覚だった。
一瞬でも、二人の恋は永遠かもしれない、と思わせてくれていたら、ラストの別れも彼らと一緒に悲しめたのかもしれない。付き合いたてシーンもたっぷりあったが、あの描写では弱いと思う。胸が苦しくなるくらいの、キラキラ感がほしかった(例えば、妻夫木聡と池脇千鶴のジョゼ〜には、観ていて苦しくなる幸福感があった)
恋愛初期の幸福感や無敵感が感じられなかったのは、モノローグを頻繁に挟み込む演出のせいだと思う。始めから終わりまで、二人はずっと、各々の立ち位置から物事を見ていて、その客観性、個別性が恋の終わりを予感させていた。モノローグに頼る演出がなければ(つまり、2人がもっともっと直に激しくぶつかりあっていれば)、二人の恋にぐっと入り込めたと思う。
さらに残念だったのはカメラワーク。圧倒的に美しいと思えるシーンがなかった。絵だけで紡いでくれるシーンがなかった。
坂元さんの台詞は魅力的。だからこそ、その強くて印象的な言葉に負けない絵が観たかった。
今作を〝映画〟というより、ドラマ(もしくはドラマの予告編)のように感じてしまったのは、映画館のスクリーンで観て良かった!と思える映像体験がなかったからだろう。
有村架純さんは大好きだし、主演の2人の演技は素晴らしかった。だからこそ、監督、撮影、照明といった、映画的高揚感を生み出す立場の人たちの技術のなさ、工夫のなさが残念だった(もちろん、そのためには映画的な見せ方ができる脚本が必要なわけで、坂元裕二さんの脚本は台詞の妙や、ディテールの数珠つなぎに凝りすぎている。大きなスクリーンで楽しむ映画には向いていないのだと思う)
この映画を観て泣ける恋ができたことに感謝
YouTubeでPVをみて惹かれる作品だったので映画館に足を運んだ。
普段だったら邦画の恋愛映画は選ばない。(余命系が多いから)
「花束みたいな恋をした」は、
CDのジャケ買いの様に、感覚的に観たくなって観た。
まさか自分が映画館でこんなに号泣するとは思わなかった。
ファミレスのシーンは、声が出そうになるのを必死に我慢した。
初恋のように心が踊る恋、
倦怠期の心のすれ違い、
パズドラしか楽しめなくなる日々、
別れ話をした時の過去の思い出が走馬灯の様に襲うあの経験、
そのどれもが共感でき、自分を重ねてみては心が苦しくなった。
(なぜ映画でこんなにも心を疲弊しなくてはならないんだ?とも思った。)
上映後、右斜め前に座ってた学生らしい子がつまらなそうに足早に映画館を出て行くのをみた。
家に帰って周りの感想を聴きたくなってレビューを見ると、坂本裕二を語る人、エモいの一言で済ませる人、永遠サブカルを語る人が一定数いた。
あー自分はこの映画を観て泣ける恋ができたことに感謝しなくてはいけないんだなと痛感した。
平凡だけど幸せに満ち溢れた恋ができたからこそ、今映画を見て共感ができ、心が苦しくなり、涙を流せたんだなと。
「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見るたびに一生その子のこと思だしちゃうんだって」
そう絹は言っていた。
付き合いはじめには花の名前を教えなかったけれど、同棲した部屋のテーブルにはマーガレットが飾られていた。
きっとそうやって多くの花(以外も)を教わって、一生の思い出が束になるほど素敵な恋をしたんだろう。
ラストシーンは2つのハッピーエンドを描いてるように感じた。
1つ目は、後ろ向きで互いに手を振るシーン
絹と麦は別れた後もきっと幸せに生きれると思わせてくれるエンド。
別れ=悪では必ずしもないと思わせてくれる終わり方。
2つ目は、グーグルのストリートビューをみて喜ぶ麦のシーン
あの後しゃしゃって絹に連絡する麦を連想させるエンド。
(きっとパン屋を懐かしめる心の余裕を取り戻せた麦は、絹と友達としても恋人としてもやっていけるかもと思えた。)
どちらの道を選んでも幸福な未来が見えた。
ジャックパーセルなんて久しく履いてないな。
たまにはスニーカー履いてみようかな。
どこにでもある、羨ましいストーリー
20代に、5年間一人の人を愛するということ、どれほどの人ができているのでしょうね。
若さから、出会いと別れを繰り返したり、交際相手を求めたり。今となれば幼かったなぁ。同じクラスに1組か2組はいた、大人びて見える、長く続いている2人のカップルの心の移り変わりを見ているような気分になりました。
作中の2人はリア充と程遠いように描かれていますが、その時が過ぎてみるとこのような恋愛をして大人になっていることが羨ましい。
こんな青春を過ごしたかった。
恋愛生存率、確かに低いのかもしれませんね。
恋愛経験、社会経験を経て出会って半年で結婚をして5年。
優しい夫と2人の子供に恵まれて幸せです。
麦と絹も20代後半で出会っていたらまた結果は違ったでしょうね。
良いタイミングで、良い人と出会い結婚し、愛する子ども達に囲まれ、夫と力合わせて家族を作っていく、そこに人生の醍醐味があるように今は感じています。
結婚相手に出会う前の甘酸っぱい恋愛を垣間見れました。
麦(菅田将暉)が結婚して家族を持つ姿が、菅田将暉「虹」PVの子ども誕生と重なって、(全然関係ないのに)「麦、大丈夫、きっとこれから家族を持って幸せになるよ」と心の中で語りかけて涙腺崩壊しました。
よし
「ふたり」で愛を育めたら
この話は「ふたり」の話だ。決して「ひとり」ではない。恋愛に於ける酸いも甘いも、前半はふたりで、中盤はそれぞれで、そして終盤はまたふたりで噛み締めていた作品だった。
冒頭、否、題から、ふたりの恋は過去のものであるとわかる。そこからすぐ時代を遡り始まる5年前の話。彼らは恐らく大学四年生、つまり今の私と同じだった。趣味や考え方、コンバースのジャックパーセルが同じこと、色んなところから彼らは惹かれ合う。ひとりのときは互いを想いあう。そして告白のタイミングまで同じ。個人的に、スマホの画面越しに告白する麦の弱さと、返事をするときに麦の顔をしっかりと見つめる絹の強さが印象的だった。
のちに絹は就活を始める。圧迫面接に涙し、走って駅に駆け付ける麦。ここで自らを顧み私まで泣いてしまった。就活で精神を追い詰められ、誰かに(当時好意を抱いていた人に)頼ろうとしても音信不通で、家にいても常に両親の怒鳴り声を聞く地獄のような日々。ひとりで苦しみに耐えた数か月前を想うと、頼れる誰かがいることや頼れる勇気を持つ絹が心の底から羨ましかった。
麦は最初は自らの夢を追い求めていたが、「絹との現状維持」のためにと就活を始める。そして入社。ここから二人の歯車が、急激ではなく、ゆっくりと、狂い始める。楽しそうな仕事をしたいと話す絹に荒ぶる麦。書店で文学を嗜む絹から遠いところにビジネス書に集中する麦。果ては慌てから絹にプロポーズする麦。学生から社会人になるに辺り、ここまで考え方は変わってしまうのか。そう感じた。
別れる際もふたりであった。タイミングも見事。しかし、見事すぎることに、当時のふたりを再現したような初々しい男女がいたのだ。そのときには戻れない悲しみを無言ながら痛感し、別れを決める。それから数か月、絹の家が決まるまでは笑顔で暮らす。どこまでもふたりで愛を育み、静かに眠らせていた。
この映画を通し、恋愛で本来当たり前であることかつ、私が今まで経験できなかったことに気付いた。恋愛はふたりでするものであることだ。誰かに想われること、心配されること、酸いも甘いも共に噛み締めること、これをふたりですることが、恋愛であると気づいた。私は今までしてきた恋愛だと思っていたものは全てひとりだった。ひとりで誰かを想い、苦しみ、ときめいていた。片想いにも程がある。四月から社会人になり、様々なことが変わりゆく。恋愛の仕方も変わるといいのだが。
今作はノベライズ版や脚本が販売されている。そこまで読んで、じっくりと噛み締めたい。
いい機会だからチャレンジ
鬼滅みたいな恋と新型うつ病
自分が捻くれた人間だと再確認した
タイトルの通りです…
前半はかなり観てるのが苦痛だった…
いくら映画とは言え、うんざりするほどの麦と絹の趣味嗜好の一致。
長々と続く特異な思考持ってますよ感漂うモノローグ。
その中でも特に嫌だったのが、就活中の"普通になるって大変だ“と言うフレーズ。
それまでに映し出された2人から、普通の人を見下しているようにしか聞こえなかった。
作品冒頭、有線のイヤホンを左右分け合って音楽を聴いているカップルを見て、"あれは間違っている”"作り手に失礼“と勝手な価値観を押し付けようとするシーンがある。
しかし、話が進むとそれは自分たちが全く同じことを音楽クリエイターに言われたことがきっかけだったのだ。
なんだ、ただの受け売りか。
前述のようにそんなモノは作り手の勝手なエゴなんだよ。
それを真に受けて、まるで自分オリジナルの考えのようにしているって、薄っぺらい人間だな。
こんな風にしか観られなかった、すみません…
麦が就職してからの2人の関係が少しずつ崩れていく様はリアルというか、既視感があった人は多いのではないだろうか?
理想と現実は違く、2人の為のはずだったのにそれが原因でお互いへの気持ちが離れて行ってしまう…
最終的には別れてしまったけれど、一緒に過ごした時間・思い出は様々な色や形をした花1本1本であり、それらがまとまり"花束みたい“になったのでしょう。
喧嘩別れとかたまに聞くけど、幸せな瞬間があったなら、それはたしかなモノなのですね。
素敵なタイトルだ。
そうなっちゃうよね…
なかなかありえない出会いから、誰もが共感出来るかは別として、誰もが味わったことがある、ありがちな恋の終わりに向かっていくお話。
そうなるよね…と、ある意味で既視感のある終わりに向かっていく…。
何度も、それをやったらダメになる、それを言ったらダメになる、それをやらなきゃダメになる…と心配していたら案の定という感じだった。まさに老婆心(笑)
別れることで今より良い将来が待っていると思うから別れるという選択をする訳で、別れないことは妥協とは違うと思う。
結局、彼らは、別れた後、満足な恋愛が出来たのだろうか?
その恋愛こそが妥協のような気がする…。
そういう意味で、花束みたいに美化された、そして枯れてしまった恋をしたという意味なんだろうね…。
印象は、アイコンがないけど、「せつない」かな?
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