花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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こういう価値観もある
冒頭は自分達を特別だと思い相手を蔑んでることに気づいていない、よくあるサブカルチックな2人の映画かと思いました。
しかし後半、2人の終わりに近づくにつれ緻密に描かれ表現力が繊細な映画でした。
冒頭は特別な感性を持っていると言いたいために、マイナーなものを好きになる。それを知らない人を小馬鹿にする子供な2人だな、と。本当の個性(ミイラ展やガスタンク、お葬式の時)や現実と向き合わないから距離が離れていくんでしょうね。
簡単に就活をやめたり、猫を拾ったり、仕事が決まらないまま同棲したり、、、
その終わりに向けての動きが繊細に描かれていて物語に共感できなくとも楽しむことができました。
絹と社長の関係など、敢えて書かれてない描写も想像の余地があって心地よいです。
ただ、サブカル好きでもなければ、こんなに相手に自分を探す恋愛をしたことないので、自分にとってはリアルではない映画だな、とひしひしと感じました。
4つの赤で描く起承転結
花束みたいな恋をした
2021 2/22
大学受験を無事終えた野郎3人で、JKたちに囲まれて、ほぼ満席の劇場で鑑賞。
予告編の時から、「キュンキュンする〜❤️」系のものではないと分かっていましたが、まさかここまで後半で心臓を思いっきり締め付けられるようなものだとは思わなかったです。
菅田将暉と有村架純の実在感が半端ない演技や、その周りのセットや美術(古めのMacBookや漫画版AKIRA)、そしてその時代を感じさせる数々のサブカル(新海誠がポスト宮崎駿と呼ばれた頃、シン・ゴジラ……などなど)
そして一緒に鑑賞した友人が言って僕がハッとしたのは、
「お互いに好きとか愛してるとか一回も言っていない」ということ。
それでもお互いに愛し合っていたということがわかる絵面の作り込みが本当に素晴らしかったです。
予告でも、本編の最初でも、お互い別れることが確定しているからこその大きなカタルシスと余韻が残るのも魅力。
【4つの赤】
本当に僕の勝手な解釈です。
タイトルにもあるこれらは、あまりに僕たちにとって日常的なものだけど、「観客」という立場から、「映画」という長期スパンで見れば2人の関係性において決定的な要素だと思います。
①最初のキスの「押しボタン式信号の赤」
起承転結の「起」です。
2人を一定の場所に留まらせてくれた、赤信号は「ロマンチックな要素」とも取れますが、赤信号の意味は当然「止まれ」です。その直後に海に行き、完全に伏線とも取れる絹の語りで不穏な空気が流れます。ですが2人の愛し愛されっぷりは凄まじく、どこからどう見ても順風満帆な日々を過ごす様子が描かれます。
②絹が麦の内定決定の電話を受けた、「バーの照明の赤」
「承」です。
2人からしたら「これで双方無事就職!」と、幸せなシーンですが、この就職がきっかけで2人の考え方や価値観のずれが日に日に広がっていきます。
麦「もう俺たちは学生じゃなくて責任を持つ大人、現実を見ろ」VS 絹「私は私がやりたくないことはやりたくない、私たちは自由に生きれる」
という対立構造すらできてしまいます。そしてそれは麦の先輩の死によって、もはや争いどころか諦観に変わります。
③友人の結婚式の後の「赤く光る観覧車」
「転」です。
友人の結婚式を見た2人は別れることを決意し、皆が二次会にいく姿に背を向けた先にある観覧車に乗ります。
絹「観覧車乗ったことないの?」、麦「ない」(こんなニュアンスの会話です)もうこの時点で「私たちはなんでも同じ、気の合う2人」という関係は完全に死んでいます。
それから2人で築き上げた思い出の話をします。
④「ファミレスの手前の赤信号」
ついに「結」です。
別れ話を始め、なかなかお互いに「別れよう」と言い出せないし、なんなら最後の最後まで言いません。
結婚して子供を産めば元の関係に戻れると現実味のない話をする麦、現実を見て完全に腹を括った絹
という構図が生まれ、これは②の2人の価値観とは真逆です。ところが過去の自分たちと似たカップルの姿を見て泣きながら外に飛び出し、結局赤信号の前で抱きしめ合って関係を終わらせる…といった①とは場所は似ていても真逆の状況。
そして最後は2人ともまた「必ず終わる恋」をしていて、そこにもう未練などないといった比較的幸せなラスト。でも観客の僕たちからしたら、とんでもない重い余韻と、「恋って何?」という大きな宿題を残されて終わるなんていい迷惑だわ!!!!といった気持ちでございます。
2021年が始まって間もないですが、早速今年ベスト作品に出会えたと思います。
ただ、カップルで見るのは…お勧めしません。
カップルで鑑賞される方注意!!
思ってたのと違うとはなったけど、良かったです。
どこにでもあるような恋愛模様。
それなのにこんなに評価が高いのはストーリーの構成やテンポ、キャスティングだと思います。
恋愛ってほとんどの人が経験してること。なのでどこにでもあるような恋愛の形だからこそ、感情移入しやすい。いい場面ごとに男女それぞれの心の声を聞けることで、「あぁ、わかるわかる。」「そういうことあるよねー」って感じになりました。
何より演技力のある俳優さん達だったから余計に良かった。
そして私の大注目中の清原伽耶ちゃん。出演することは知っていたのでいつ出てくるんだろうと思ってたら、とてつもなくいい場面で登場。この場面が一番響いたし、この子たちの恋愛はどんな形になっていくんだろうと想像を掻き立てられました。
この映画とても良かったのですが、タイトルにも書いてる通りカップルで観る方は注意が必要かもです。特に付き合いたてのカップルとか。
映画が終わって館内が明るくなった時、周りのカップルを見渡してしまったのはたぶん私だけではないはず笑
あるカップルは苦笑いでした笑
さっぱりしてていい
恋愛映画って基本的に観ないのですが、映画評が良すぎてつい鑑賞。
特に何にもおきないところがいいですね。
普通の付き合いだと不治の病だとか不慮の事故とかの派手なあれこれなんてなくて、せいぜい浮気程度のエピソードで別れる別れないってもめるよね。
ここまで趣味志向が一致してたら一緒にいて本当に楽しいと思います。同じところで笑えて、同じところで泣けて。
でもそこまで同じだったから違ってくるのが辛くなっちゃうのよね。
「なんで結婚しなかったんだろ」ってスクリーンを後にしながら女子達が話してたけど、お姉さんが教えてあげよう。結婚するなら半分だけ一致してるくらいの人じゃなきゃ無理なんだよ。
同棲してた事のある人なら「私たちどうして別れちゃったんだろ」って自分事として胸に迫ってくるものがあるかもね。
この二人は再会しても手を振って別れられるってとこがさっぱりしてていいね。
有村架純ちゃん可愛い!
ジャックパーセルか。
だいぶオッサンだけど、
若い時、自分も長く付き合った彼女と別れた。
結婚も考えた。
でも、別れてしまった。
もう、他の人と結婚出来なくなってしまった。
だって、彼女より自分を理解してくれる人
なんて、あらわれない自信がある。
彼女には、絶対幸せになっていて欲しい。
話し違うけど、
自分も、自分と似てる本棚を見た事がある。
本当に、ビックリして、不思議な感動。
普通のラブストーリー
男と女のリアルな恋愛
最後に振り向かないでお互いが手を振るのがどうしても嫌だった
菅田将暉さんも有村架純さんも嫌いな役者さんではないのだが別にこのお二人でなくてもよくね
お互い別れた後1年でそれぞれに恋人がいるのも腑に落ちない
何を伝えたかったのか私には理解ができませんでした
考えさせられる
この映画はよく彼女、彼氏がいる人は一緒に見ない方がいいと言われている。なぜならこの映画は他のどの恋愛映画よりも現実に近いものが描かれているからである。多くの恋愛映画は登場人物が病気になったり事故にあったりすることが多いが、この映画は価値観についてスポットを当てて描かれているようだった。これはあまり中学生や高校生にはまだ気持ちを共有するのは難しいかもしれないが、社会人である大人には共感できる人が多くいるだろう。就職という恋愛の壁。これをどうしたら乗り越えられるのか考えさせられた。
しかし自分は付き合っている人と見てはいけないとは思わない。これを見てお互いがどう考えているのか話し合うことができるからだ。いい方向に行く一方、悪い方向に行く人もいるだろう。だが私は、見ていてとても考えさせられた映画だった。
苦しくも心暖かくなる映画
有村架純が好きで、色んなドラマを見ては確かにいつも同じようなキャラだとは感じてました。
でもこれは有村架純の映画で1番細やかな幸せと深い悲しみを見た映画。一層演技力が深まった気がします。
ファミレスで二人が別々の道を行くために話をする最後のシーン、「なんとか幸せになってほしい、、」と願いながら見てたけど、泣きながら別れを選んだ二人。男は理想、女は現実、まさにその言葉を見た気がしました。
何から何まで気が合う二人の幸せな時間、こんな恋したみたかったなあ。。と幸せをもらいつつ、自分の人生に少なくない後悔を感じながら、最後は二人の別れを苦しく見守りました。最後の最後まで、二人の再出発を期待したけど、それはならず。。
ああ、、あんな恋がしたいなあ
期待しすぎたのかな
現実と夢の狭間で
一言で良い映画でした。こんな経験あります。
恐らく20代30代の方は特に蘇るものがあったのではないでしょうか? タイトルに書いたように現実と夢の狭間で生活するカップルの話。本来、男が夢を捨てきれず夢の様な話ばっかりし、女性が現実的でしっかり考えるがこの世の中だと思いますが、この作品は、男が現実を語り、女性が夢を語る。作品の仕掛けが監督らしいく、素晴らしいです。映画を観て、本を読み直して、やっぱり素晴らしいと感じ。また観たいとYouTubeでプロモーションを何回も見てしまう。何かを求めてしまう。もしかしたら自然と自分の過去を見てるような照らし合わせるような。映像で見る自分の過去を探しに行ってるのかもしれません。そのくらいハマってしまう作品です。出会えてよかった映画です。菅田将暉、有村架純、ありがとう。
うーん
綺麗な言葉達
坂元裕二さん脚本と知ってすぐ観ることに決めました。言葉選びが綺麗で美しい。こんな素敵な台詞が咄嗟に出たらどれだけいいだろうと思ってしまうけれど、違和感はなく2人の日常を映し出していきます。
「始まりは終わりの始まり。出会いは常に別れを内在し恋愛はパーティーのようにいつか終わる。だから恋する者達は、好きなものを持ち寄ってテーブルをはさみおしゃべりし、その切なさを楽しむしかないのだ」
好きな台詞です。恋愛がこうだったら家族はどうだろうと考えました。きっと家族は、ここに子どもが参入してテーブルの上を荒らし、時に険悪なムードになりながら新しいパーティーが始まるのでしょう。子どもがいなくたって、他人を招いてパーティーを続ける2人もきっと居て。
2人の世界なのが恋愛で、他にも繋がりを持っていくのが家族なのですね。
坂元さんが家族の物語の脚本をしたらどのようになるか気になります。
「恋愛あるある」を素直に描いてる
花束みたいな恋かぁ
すっかり意気投合するふたり。
好きなことを一緒にできるって幸せだよね。
価値観と思いやり。
いや、普通ですよ。ああなります。
今の自分を理解しろって事でもないし
出会いの時と同じで偶然でなく必然だったのだと。
爽やかな気持ちで見れた。
若くていい!
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