劇場公開日 2021年1月29日

  • 予告編を見る

「感情移入できればとてもよい作品」花束みたいな恋をした ちかしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5感情移入できればとてもよい作品

2021年8月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「恋愛は生ものだ」という加持さんの発言がこの作品の展開の全て。
趣味がいちいち合致する奇跡のような出会いを経て、絹と麦は恋に落ちていく。それは花束のような美しい感情でありながら、時間と共に枯れていってしまう。けれど、枯れても花束の美しさ、もらったときの喜びは消えることはない。そんな話なのかな。
ふたりのすれ違いは、きっと生きていくために社会の荒波に揉まれて変わっていく麦が大人で、大学生のままの気持ちを持ち続ける絹が純粋で、どっちが間違ってるとかではないのだと思う。
でも、ひとつひとつの出来事を見れば明らかに麦が間違っているように自分には見えた。だからいまいち感情移入ができず、世の中と同じような高評価ができなかった。あとは、ポップカルチャーの名前が多すぎてついていけない。そして加持とシンジってなんのボケや。
でも、ベタな恋愛映画と違って静かにかつ余すことなく感情を描けていたので、良作であることは確か。

ちかし