「ツッコミどころが多くて、自分には合わなかった。」花束みたいな恋をした なまはるまきさんの映画レビュー(感想・評価)
ツッコミどころが多くて、自分には合わなかった。
リアリティがあって、20代からの評価が高いって聞いたから観に行きました。
たしかに、男女のすれ違いの様子や感情の移り変わりは繊細に表現されてた。
男の子が閉鎖的になっていって、女の子が垢抜けてアクティブになってくのはリアルだった。
喧嘩したときに絹ちゃんが言いたいことを抑えて麦くんの言うことに頷いてるところなんて、特にリアル。
でも、映画としては微妙かな…
最初麦くんが憧れている女性にフォーカスを当ててたから、後に出てくるのかと思っていましたが特に何もなく…。なぜ相手の女性にあんな意味深な表情をさせた?
価値観や好みが似てるから惹かれ合う…そんな単純なもの?
夫婦も親子も然り、長年連れ添ったからこそ似てきて、その面白味を感じるもんじゃない?
服もデートの度に毎回似てたけど、違う日にした方がよかったな〜。まあ、同じ日の方が分かりやすいし、絵になるけど…。
猫はなんで出したんだろ?今後も意味あるのかと思ったけど何もなかったね。
オダギリジョーは何?なんで膝枕してたの?ただのスパイス?
どうして先輩は亡くなったの?しかも理由も微妙だし…2人のスレ違いを決定的に表現する為のモノだったかもしれないけど、なんか安直だった。
しかも絹ちゃんは、先輩の本性を知っているから悲しめないみたいだったけど、だったらその本性とやらをストーリーの節々に落とし込むべき。
頭のキズ一つ、片方の意見だけを聞いてDVだと思い込むのはどうなの?彼女の方とよほどの信頼関係ができた描写があればまだしも…。
日常的にDVを受けているとか、他にも複数の女性と付き合っているとか…死を扱うなら、もっとそういうところを丁寧にしてほしかった。
ファミレスで別れるところは特に退屈だった。
別れ話するのはいいけど、そんなタイミングで似たような男女に会うことある?フィクションだと分かっていながら、あまりに非現実的過ぎて感情移入出来なかった。
長年付き合って、別れた恋人がいたなら感動しそう。
もう一回観たら面白いのかな。
劇中で取り扱っていた音楽が全部最高だった。
付き合う前のカラオケはきのこ帝国で、別れる前のカラオケはフレンズって…憧れる!!
キャスティングと彼らの演技は控えめに言って神。
音楽とキャスティングで★★★。