劇場公開日 2021年1月29日

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「ファッション誌みたいな恋でした。」花束みたいな恋をした バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ファッション誌みたいな恋でした。

2021年2月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

評判良しの噂が気になり鑑賞。
花束って何だろ?「楽しいこといっぱい」「綺麗なこといっぱい」ってことなんだろうか?
それほどになんだろうなぁ、なんていうんだろうなぁ、お花畑感満載なんだよなぁ。
年配の方のむかーしの恋愛の思い出話を聞かされてる気がするんです。良い思い出しか残ってないし、美化甚だしい。って感じ。

花の一生は短い。あ、語弊があるかな?花が綺麗に咲いている期間は短い。
けど咲くためには自然界の風雪に耐え、害虫から身を守り強く育って咲くのである。
もちろん、人手を要して栽培したとしても日々の手入れが必要。
その結果の「綺麗に咲いた花」。

花束って、その苦労の結果咲いた花の集合体であり、花としてもっとも良い時期の集合体と言えます。つまり「いいとこ取り」「いいとこしかない」それが花束。

もらった花束を花瓶に生ける。いつかは枯れる。
人によっては来年も咲かせるために手間をかける場合もあるかな?けど、もらった花束の美しさや癒しは一過性。まぁ、それこそが恋愛そのものって感じなんですよね。

今ある花瓶に生け続けようとした麦、その花瓶じゃ合わないと思う絹。
花束を延命させるには様々な方法があり、何を大事にするかによって人間の思いのすれ違いが発生する。それを、生活というのだろうか?

本作は所謂「普通の恋愛」を描いていると思います。恋愛経験がある方なら共感ポイント多いと思いますよ。楽しい時期はお花畑。枯れて再び咲かせるかどうか?で皆悩む。そんな過程をポップに描いています。ちょいちょいクスッとするポイント(O氏は反則でしょ?)散りばめて。
ただ、妙にポップすぎるゆえに薄さが際立つのです。
小粋っぽいセリフが上滑りするのです。
かっこつけてるんだよなぁー。恋愛ってそんなに軽い?

それと、恋愛関係なのに人間の嫌なとこでてこないのも納得できないのです。
ん?それ、ちゃんと話せばよくないか?
ん?ありきたりのすれ違いだが、そんなで終わる?
みたいな感じで成り行きを眺めていました。
その上でラスト近くの、あの「さぁお泣きなさい」的なファミレスのシーン。
ありえないし、その感動ポイント明確にさせすぎなところ、嫌だわー。
大好きな女優さんをそのしょーもないシーンで使わないでくれー!

あと、あのラスト、ないわー。カッコつけすぎ。何、スマートな男女気取ってんだよ!って感じ。

結局、この二人は好きな花の種類が偶然一緒だったにすぎないと思います。
あの花も好き、この花も。咲いている花が好きだったのです。
けど、自らが育ててきた自分の花をお互い愛でることはできなかっただけなのではないのでは?
本当に好き合っていたのかも疑問。てか、どんどん自分の気持ちに気づいていったのかな?

さておき、僕はこの薄っぺらいお話が好きになれなかったです、残念ながらね。
あ、けどデートには向いているかな?付き合い初めのカップルにはいいんじゃないかな?

バリカタ
ゆり。さんのコメント
2021年2月13日

バリカタさんこんにちは。本作は、いいタイトルを思いついた、それから中身を考えた、という感じがしました。観客はタイトルを知っているから、作品の中に”花束らしさ”を探しますが、麦と絹がこの恋愛を振り返って、果たして「花束みたいだった」と思うんだろうか。花束とは全然違うとまでは言いませんが、この2人なら、もっと違うものに例えそうです。

ゆり。
talismanさんのコメント
2021年2月13日

いろいろと同意いたしました。自分と違うから面白いって普通、ならないか?と頭の中、❓️だらけでした。菅田将暉は可愛かったけど。

talisman
ニコさんのコメント
2021年2月4日

はじめまして、ほぼ全て首がもげるほど同意です。
シンクロに酔っていただけの二人なので変化を受け入れたり違いから学んだりするほど相手を好きではなかったのでしょう。
あと、別れるのはもう1分1秒も顔を見たくなくなってからにしろ、気取るなとも思いましたね(笑)映画の感想というより恋愛観ですが。
恋愛の綺麗事だけ描いているからこそこのタイトル、と思えば納得です

ニコ