劇場公開日 2021年1月29日

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「誰もが通り過ぎてきた恋のお話」花束みたいな恋をした さくらんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5誰もが通り過ぎてきた恋のお話

2021年2月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

この人いいかもってなって、話してどんどん共通点が見つかってくると、ますます話したくなって、気になって、いつも考えるようになって楽しくてしょうがなくて…そんな恋の始まり、懐かしいです。

絹ちゃんと麦くんもそうやって幸せな時間を過ごしてたけど、時間と環境はいつしか2人の関係を変えていったね。

1番あぁって思ったのは、絹ちゃんがあのパン屋さん閉店しちゃったよって、麦くんが立て込んでる時にLINEした時。「じゃ違うパン屋で買えばいいじゃん。」全然期待してた言葉と全く違う言葉が返ってきたんだよね。あの時、忙しいなら、返さなきゃよかったのに。
ゆっくり、あとから、「えー、閉店しちゃったの…めっちゃショック。焼きそばパン美味かったのに。」って言ってあげたらよかった。共感してほしかったんだから。

そういうのの積み重ねだよね。それと忙しさがプラスされて、余裕がなくなってくると、好きとかその人の事を大切に思ってる気持ちがずっと下の方に追いやられちゃう。本当はあるんだよ。わからなくなっちゃうの。それでそこまではいくともう負のスパイラル状態。もうムリ、別れたい、それしか思えなくなる。

だけど、ファミレスで別れ話してた時、昔の自分達のようなカップル見て、あんな時もあったのになって涙して、外で抱き合ってたのは、本当はまだ好きなの変わってないと思ったよ。

ただ、絹ちゃんが麦くんほど、結婚を意識したり、2人の未来を想像してる感じなかった。趣味とか好みがめっちゃ合っても、結婚観違ったら同棲はできても、結婚はムリなんだろうね。
もっと、2人のこれからのこと、たくさん話すべきだったね。価値観という共通点が多分1番、大事なことなんだね。

そして、冒頭から思ったことは今コロナ禍でカラオケに詰め込まれるように座ったり、気軽にお酒飲んだり、ご飯食べたり、人と人との身近に触れ合えるような繋がりが作品の中ではできていて、これが普通の生活だったよなって、なんだかいいなって羨ましかったです。

追記
坂元裕二脚本ならではなのかな、この2人の恋愛。たいして荒波もなく、裏切りもない。だから、逆境があって結びつきが強くなるとか邪魔してくる女もいないし、オダギリジョーも軽く登場だし、順風満帆すぎたんじゃない。もっと5年間っていろいろあってもいい気がします。

でも、この5年間が1つの花束みたいで、キラキラと美しくて、楽しい時でしたって感じなのかな。

さくらん
ワンコさんのコメント
2021年2月2日

ありがとうございます。

ワンコ