「避けられない衝突、仕事によるプライベートの圧迫」花束みたいな恋をした opp系男子さんの映画レビュー(感想・評価)
避けられない衝突、仕事によるプライベートの圧迫
よくある恋愛映画は
お互いに、あるいは片方に、わかりやすい過失や欠点があり、それありきで物語が進んでいく。
その中で、
観る側は自分の境遇に近しい方に感情移入できる。
ただ、この映画の恋愛はこれといった過失も人物の欠点もなく、何より自分がしんどい状況でも、お互いがお互いを気遣っている。
そんな十分過ぎる気遣いがあった上で、衝突し、すれ違ってしまう。
こんな2人でも衝突してしまうということは、
誰がどうやっても避けられない出来事、未来だったのではないかとさえ思ってしまった。
観る側としてはどちらにも感情移入できたが、その分本当にもどかしかった。
また、特に感じたこととして
麦の、仕事でプライベートが圧迫され、生活を普通に楽しむ余裕が無くなってしまう様子がとても観ていて苦しかった。
仕事は"生活を支える、充実させる手段であると同時に、生活を蝕む側面も秘めている"ということを身に沁みて感じた。
最後に、
「エンドロールの途中で帰る人って苦手です」って言ってそうなあの頃の2人の価値観がとても好き。
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opp系男子さんのコメント
2021年5月4日
世の中の恋愛は優しさと諦めという2つの妥協で成立している気がします。
映画のような高い障壁が有るか無いかもそうですし、
有ったとしてもそれに対して、妥協という選択肢を取れば…といった感じでしょうか。。