「花束みたいな恋の描写が尊い」花束みたいな恋をした まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
花束みたいな恋の描写が尊い
菅田将暉さんと有村架純さんが演じる、出会いから恋人との一番楽しい時期の描写がとても自然で可愛らしく「あぁ恋愛っていいなぁ。すごく楽しくて大事な時間が重なっていくんだよなぁ。」と、自分の過去の恋愛の思い出に浸りながら観ていました。
物語の展開に意外性はなく、というかもう予告から結末は分かっているしそのキッカケも想像通り。本作は物語というよりも、一組の普通の恋人たちの花束のような恋の始まりから終わりまでの日記のような日々の描写を愛でる作品だと思います。
一つ一つのやり取りにリアリティがあり、幸せなときめき、恋の楽しさやドキドキ、そしてイライラやもどかしさが伝わってきます。中でも、嘘みたいに共通点が多く恋が始まる予感しかない麦くんとの出会いの一夜のあと、朝帰りして実家に帰った絹ちゃんが母親の小言に耳を塞ぎ「まだこの気持ちを上書きしないで」と、余韻に浸る姿が大袈裟過ぎず、でも物凄くドキドキした恋の始まりの表現にぴったりで、とても共感しました。
終始とても丁寧でナチュラルな描き方で、それぞれの心理描写も分かり易く、ほっこりしながら観ることができました。
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