1917 命をかけた伝令のレビュー・感想・評価
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パラサイトよりコレが、作品賞向きって気はする。
金曜レイトショーは、話題作だけに想定以上の大入り!(◎_◎;)
いゃ〜2時間観てる側も緊迫の戦場を一緒に走る走る=33
主人公と思ってた方が・・・
CGを使わず撮ってる事の凄さが、凄いCG作品を観過ぎで麻痺してる事に気付かされる。
私的には、パラサイトよりコッチが作品賞って方が、従来のアカデミー賞って感じはする。
なんだかくたびれちゃった。
書いて語りたいことがあんまりない。
と言っても、この映画が好きじゃないとかつまんないとかそういうことではなくて、観てる間「なんか今すげーもん観てるな」という感覚は常にあったし、スクリーンの中の出来事に吸い込まれて終始緊張してたし、良いもの観せてもらったなという満足感で劇場を出た。
「Don't think,Feel!」系の映画として「ぜひ劇場で体験すべき映画!」とか。
全編をワンカット(的)な描き方をした作品として「(撮影の)ロジャー・ディーキンスすげー!」とか「臨場感や没入感がパねぇ!」とか。
そういうのはたくさんの映画見の人が詳しく語るだろうし、1917年当時の時代背景やら国際情勢やらを勉強したり解説したりしようという気が起こらない。ましてや「戦争ダメ!ゼッタイ」って、現実世界を憂うような教訓を拾い上げようとも思わない。書いて語りたいことがあんまりないんだ。
ヒトの死体がポイ捨てゴミのように散らばった戦場跡や、廃墟の庭に咲き乱れる桜やら、夜に燃え盛る建物や、あっけなく死ぬ若者や、力強く泣く赤ん坊や、そういう風景に何らかの意味を見つけていけば、示唆に富んだ寓話にもなり得る映画なのかもしれない。でもなんか、そういう観方を無効化するような何かがこの映画にはあったような気がする。
「なんだかくたびれちゃった。」
僕にとってはそういう感想の映画だったし、案外そういう感想にたどりつくべき映画なのかもしれない。
「あぁ…やれやれ…。」
戦争とか戦闘の中を生き延びた人の口から溢れるのって、おそらくそういうものなんだろう。だって戦争なんて、そもそもそういうしょうもないことなんだろうから。
映画館で観るべし!!
没入感
ワンカットとその功罪
使命抱き突き進む兵士の姿、映像美に圧倒された
複雑な心境抱え、惨状間のあたりにし、敵に追われながらも必死に突き進む勇姿に圧倒された
アカデミー賞男優賞をあげたくなる程、迫真の演技を見せていた
臨場感溢れるワンカット撮影の他、闇夜に燃える炎や水辺の花びらなど、自然光を活かした美しい映像に惹きつけられた
兵士の想いに共感、心打たれながら、重厚なエンドロールで余韻に浸った
映画『キングスマン』コリン・ファースとマーク・ストロング、海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のディーン=チャールズ・チャップマンとリチャード・マッデン、『SHERLOCK/シャーロック』のベネディクト・カンバーバッチとアダム・スコットが出演している
本作は、アカデミー賞撮影賞、録音賞、視覚効果賞を受賞した
なかなか良かった
2020年 12本目 ★★★★「走らなあかん夜明けまで」
ワンカットじゃない、ワンカット風の映画だった。ただ、主人公と一緒に経験する地獄巡りはなかなか過酷だった。
1917の舞台になる第一世界大戦は、ヨーロッパでもっとも悲惨な戦争だと言われている。戦車、飛行機、毒ガスと近代的な殺戮兵器の登場と、基本的には突撃しかない原始的な戦いのアンバランスさ。
登場人物も少ないしセリフも少ない映画。その分、言葉を使わない演出が際立つ。主人公に自分の使命を思い出させるような鐘の音、主人公の友達が言っていた満開の桜から散る花びら。そういったものが、主人公を前に前に進めていく。
とにかく物理的に「向こう側がどうなってるか?」を見せない映画だった。塹壕から頭を出さないと向こうが見えない。丘の向こうも上まで行かないと何が広がるのか見えない。ストレスと恐怖を強く感じさせた。
クライマックスシーンは、突撃していく人たちと交差するように「攻撃中止」を伝えに走る主人公。観てる観客は、突撃していく兵士が救えるはずの生命が、手からポロポロ落ちていくような感覚に襲われる。とても良い演出だった。
戦場に閉じ込められた感覚…映画館がオススメ
まるで自分自身が戦場に閉じ込められた臨場感。
観ていると、映像と自分の目線がシンクロし、実体験のような錯覚を覚えます。
私の場合、エンドロール中で「ここはどこ?、今はいつ?」とリセットが必要でした。
作品としても、出口の見えない戦争での殺伐さや辟易感をグサリと刺さるように描いており、設定、ストーリー、演出、構成、音楽も含め完成度が高いと感じます。
アカデミー賞の作品賞で最有力視されていたのが納得
個人的にパラサイトより1917のほうが訴求感、スケール感など作品の出来は上だと考えます。
「何?、何?」と気になった、前半の会話で多くあった「稜線」「稜線の立木」のワードは、ラストでうまく回収されていて緊張を心地よくほぐしてくれるイイ演出だと思います。
長回しについて語ると長くなるのでカット。
それでもちょっとだけ。必ず出てくるのがロバート・アルトマンの『ザ・プレイヤー』(1992)、ブライアン・デパルマの『スネーク・アイズ』(1998)の名シーンたち。そして、邦画でも『カミュなんて知らない』(200&)ではそれらの長回しのオタクぶりが発揮している。しかし、フィルムカメラの時代も終わり、1巻のリールという制限がなくなったデジタルカメラ時代。2006年には『トゥモロー・ワールド』という作品で「あり得ないカメラワーク」と絶賛されたが、これも仕掛けがあったし、『バードマン』(2014)も編集技術を駆使したワンカットのように見せる映画も登場した。そして今作もよく見ると気絶する部分、川に飛び込む部分でブラックアウトしている。
日本では三谷幸喜監督もワンシーン・ワンカットにこだわっていて、『有頂天ホテル』(2006)でも試していたし、TVドラマでは『short cut』という2時間近くのものを撮っている(内容はつまらない)。最近では『カメラを止めるな!』がいい例ですが、監督をやり始めると長回し作品を撮りたくなるものなのだろう。単に長回しでも、POVや固定カメラのホラーは含まれてないみたいw
と、やっぱり長くなってしまいましたが、この『1917』はそんなテクニックなんて忘れてしまうほど壮絶、悲惨、勇敢な戦争を見事に描いてました。ストーリー的にもほんの一兵卒の視点による伝令モノで単純なのだが、彼らに迫る砲火、銃撃、小型機墜落という凄まじいものばかり。息をつく暇もないほど、緊迫感漂う戦争映画です。
根底には悲惨な戦争に対する反戦メッセージもあるし、サム・メンデス監督や、アカデミー賞も獲ったロジャー・ディーキンスのテクニックにより、常に主人公目線で追いかけ、兵士から見た戦場を表現している。観客はカメラと一体化したかのように戦場に参加している感覚に陥るのも見事。とにかく余計なエピソードが一切ない素晴らしさでした。そして、戦闘前の一人の兵士による歌も感動的。
ガツーンとやられました。必見作。
これはすごい映画だ…
【1917 命をかけた伝令】
星★★★★★5つ
さっそく初日にIMAXで観てきたけど、臨場感が凄くて、主人公と同じ激戦場に放り込まれたような恐怖に包まれ、震えました。
実話なんだね、これ😱
(第一次世界大戦だから、極めてアナログな世界です)
戦争って、戦場って、こんなに恐ろしいのだと
【体験】できる映画です。
できればIMAXかドルビーで観てほしい。
音楽もとても良かったし。
サム・メンデス監督すごいわ。
危険なシーンの連続なのに長回しで、緊張感がずっと切れない。
個人的には、主人公が終盤に川越えして、桜の花びらが水面に散らばっているシーンで[彼]を偲び涙止まらず。
「あの赤ちゃんはどうなったんだろう?」
「積み重なる死体の山、無残に腐敗する死体。
川に流れ着いたたくさんの遺体。
それぞれの家族は故郷で帰りを待っているだろうに?」
心は凍りつき、頭はグルグル。
とにかく今までにない、素晴らしく画期的な戦争映画❗️衝撃作❗️
アカデミー獲っててもおかしくなかったと思う❗️
縦横無尽な神の視点から眺める凄惨極まりない地獄絵図に吐きました
1917年4月6日、司令部に呼ばれたブレイク上等兵は友人スコフィールド上等兵を伴ってエリンモア将軍から重要な使命を託される。西部戦線で撤退を始めたドイツ軍に追い打ちをかけるべく待機しているD連隊のマッケンジー大佐に攻撃中止を伝えるというもの。ドイツ軍の撤退は罠でありそのまま追撃すると1600名の兵士が危険に晒される、そこにはブレイクの兄もいると。二人の目前にあるのは死屍累々のノーマンズランド、その遥か向こうに展開しているD連隊に追いつくべく二人は塹壕から這い出すが・・・。
予告から滲んでいた通り、これは圧倒的なスケールの戦争大作。本作を観る前に第一次大戦の実録フィルムを膨大な手間をかけて編集した『彼らは生きていた』を観ておいたのは大正解で、本作で描かれるそこら中に転がる兵士達や家畜の屍、そこに群がる肥え太った鼠、破壊し尽くされた街並みといった地獄絵図が極めてリアルであることを思い知りました。全編ワンカットという謳い文句は正直邪魔な情報で、泥塗れの英国軍の塹壕、きちんと整備されたドイツ軍の塹壕、打ち捨てられた農家、撃墜された複葉機、業火に焼かれる村、川面に浮かぶ無数の遺体、灰のように疲れ果てた若い兵士達、それらを縫うように捉える完全なる神の視点から見た戦争の凄惨さを眼球に焼き付けることこそが本作鑑賞の醍醐味。脇を固めているのがコリン・ファース、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチといった英国のベテラン達なので映像の格調高さも相当なもの。本作と比較すべきは全編絵画のようなカットが印象的だった『007 スカイフォール』。監督のサム・メンデスと撮影監督のロジャー・ディーキンスが築き上げた巨大な一枚の壁画のような本作を前に『ゲルニカ』を鑑賞した時と通底した胸苦しさを感じて鑑賞後盛大に吐きました。それくらい圧倒的なメッセージを持った傑作です。
出来る限り大きなスクリーンをなるべく前方の席から観るのがオススメ。『彼らは生きていた』を観ておくと本作では直接語られない当時の様子を踏まえて鑑賞出来るのでより理解が深まると思います。食事は鑑賞後十分時間を空けてからの方がいいでしょう。マジで吐きます。
はじめのカットから、おわりのカットへ
初めて予告を観たときから、絶対劇場で観ると決めていた作品
ドイツ軍の作戦とも知らず、撤退したドイツ軍を追撃すべく、動くことを決めたイギリス軍の最前線の大隊
しかし、それはドイツ軍の作戦であり、逆に全滅させられることに気づいた本部
しかし、電線はドイツ軍により断たれ、伝えるには人が行くしかすべがない
選ばれたのは、大隊に兄のいるブレイク、そして内容も知らずに彼が選んだスコフィールドのふたりのみ
最前線と本部の間は、撤退したとはいえ、ドイツ軍の残した罠が待ち構える道のり
残された時間は明朝の作戦決行まで
この無謀とも思える任務をふたりは成し遂げ、最前線にいる大隊、1600人の命を守れるのか
はじめのカットから、おわりのカットへのつなげ方がとても秀逸だった
そして、この作品の良さを引き立てているのも、そのはじめとおわりのつなげ方に意味を持たせたのも、間違いなくワンカット撮影によるものだと思う
観ている側はそのせいで全体像も位置もよく分からないが、戦場を駆け抜けている彼らにもそれは大して変わりない
だからこそ、いつしか、この重要な任務に同行しているように感じ始める
道のりが進むほどに、こちらの緊張も高まっていく
何度となく、体に力が入り、何度となく、息を止めてしまう
それでも、立ち止まらない歩みから目を背けることは出来ない
たくさんの命を、兄を救うための、歩み
そして、後半、大佐のもとへ走るその姿に、思わず涙がこぼれてきた
それは、悲しさや怖さや不安でもなく、勇気や感動でもなく、ここまで息を詰めて同行してきた私の感情が炸裂した涙だったと思う
最後のワンカットにたどり着いた時の気持ちは、ネタばれになるのであまり書けないが、同じような気持ちだったのではないかと思う感じだし、ようやく力が抜けたようで、忘れがたい
ダンケルクもそうだったけれど、これもまた、劇場で観るべき作品
ホームシアターでもなければ、確実に感じるものが変わる
それにしても、ベネディクトカンバーバッチの使い方が贅沢だし、BBCのシャーロックのファンとしては、シャーロックとモリアーティが出て来るのに反応してしまった
いいアイデアの企画だと思ったのだけど、、
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