1917 命をかけた伝令のレビュー・感想・評価
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完璧な長回し(ワンカット)
全編ワンカットではありません。
が、
数十分の長回しが数回あります。
●長い長回しなのに、
「捉えるべきもの」をしっかり捉えるカメラワーク!
それに加えて、
セリフのタイミング。
歩く、走るタイミング。
転ぶタイミング。
すれ違うタイミング。
間延びする事が無い完璧なタイミングだった!
(※ある程度、ポスプロで手は加えているでしょうが。。。)
●長回しだからこそ、
緊迫した戦況がより伝わった!
もちろん、カットを割っても伝わっただろうが、
更に更に伝わった!!
●長回しが活きたのは、
「伝令を持っていく」という目的が単純で明確だったから!!
人によっては、
ストーリーが単純すぎるだとか、
ワンカット風にする必要が無いだとか、
実験映画だとか、
言う人もいるたろうが、、、
自分は「素晴らしかった!!!」と思う。
要所での、
コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ
の出演は、とても締まりましたねぇ!
緊張感が切れない驚嘆すべき名作
字幕版を鑑賞。第一次世界大戦中のフランスを舞台にした実話に基づいた物語である。映画全編に亘ってシーンのカット割がなく、CG も不使用で、最初から最後までワンシーンという驚嘆すべき撮影と宣伝されているが、実際には編集で絶妙に繋いであるらしい。でなければ、死にゆく兵士の顔色が徐々に白くなっていくシーンなどは撮れるはずがない。
それにしても驚異的な長回しであるのは間違いなく、誰かが一人でも段取りやセリフを間違えたら全てやり直しという非常に困難な撮影だったことは疑いようがない。視野は手持ちカメラのようなブレがないので、レールやクレーンで撮影したはずであり、その場合カメラが引いていけば当然撮影機材などの舞台裏が見えてしまうはずなのであるが、そうした撮影法のヒントになるようなものは一切映っておらず、室内やトンネルのシーンまであるので、ホントに手品のような映像であった。三人称視点(TPS,Third Person Shooting)方式のゲーム画面のようにも感じられた。
非常に困難な伝令としての任務を命令された若い兵士が、数々の修羅場をかい潜って任務を果たそうとする物語であるため、やもすると一本道の単調な話になってしまいそうであるが、巧みに配されたエピソードによって緊張感が途切れることはなく、見終わると非常に大きな感動を覚えた。戦場はいついかなるところから銃弾が飛んでくるか分からず、いかなるトラップが仕掛けてあるかも分からず、終始非常な緊張感に満ちていて、大変に見応えがあった。
主演俳優はあまり見たことのない人であったが、非常に実直な上等兵役を好演しており、また、コリン・ファースやベネディクト・カンバーバッチらがしっかりと脇を固めていて、英国俳優勢揃いという趣があって意気込みが感じられた。
音楽はベテランのトーマス・ニュートンで、実に素晴らしい音楽を付けており、戦場の緊張感を低音弦楽器の持続音で高めるなど、正統な手法にも感心した。中でも、劇中で歌われる英国古謡の “Poor Wayfaring Stranger” は、その歌詞の内容も相まって、この映画に欠かせない音楽として見事に収まっていた。また、ラストシーンからエンドロールに流れるチェロの曲の素晴らしさには非常に心を揺さぶられた。
演出は目を見張るばかりで、戦場の厳しさと命のやり取りの緊張感、死にゆく者の切なさと残された者の思いなど、何一つ手を抜かない徹底ぶりには非常に感服した。戦死者への敬意を疎かにせず、負傷兵を優先させなければならない戦場のルールなど、現代人には知られていない細かな常識もさり気なく描かれていて、実に好感が持てた。アカデミー賞 10 部門ノミネートに恥じない名作である。
(映像5+脚本5+役者5+音楽5+演出5)×4= 100 点。
ハリウッドだから出来る戦場1カット
戦場の臨場感そのままに1カットで描くのはさすがだと思った。
●とにかく美術が素晴らしい。日本じゃ出来ないだろうな。たぶん全てCGで空間を作って、カメラワークから何からシュミレートしてから大掛かりなセットを作ってんだろうな。
●合成技術が格段に上がったから出来る1カットだろうな。1カット長回し(に見える)の映画は昔からけっこうあるが、カットの切れ目がまったくわからない。太陽光にライティングにどうやったんだろうな?レンズとかわからないように変えてるのかな?カメラがまったくブレないのもデジタル技術の進歩ゆえだ。昔ならカメラマンがクレーンに乗ったガタつきがどうしても分かってたもんなぁ。
臨場感があって楽しめた。
とてつもない緊張感!
アカデミー賞の撮影賞など獲得して、予告もあれだけドキドキさせて、期待値を上げるだけ上げて、の鑑賞でした。
期待値高くしすぎて観た映画で良かったのって少ないんですが、良かったです。緊張感がすごい。1917のような作品が評価されて、これからもこういう作風に挑戦する風潮が続くのは素晴らしいと思います。
長回しが続くので、自然と緊張感と緊迫感が増します。それが狙いなんでしょうね。戦争という題材だから尚のこと。長回しに関しては、以前話題になったバードマンよりぜんぜんこっちの方が効果出てると思う!
それから音楽が良かったなあ。あと美術。もう何年くらいかけて作ったの?ってくらい。しかも長回しで全方向で距離もやたら動くし。本当の紛争地域で撮影したのかしら。
とにかく!メイキング観たいです!!メイキング観ながら気の合う人とあーだこーだ言いながら観たいです!!メイキング上映あるいはDVD出ないかなー。
圧巻のワンカットの迫力映像を楽しめる!
疲れたー
コリンファースからベネさんまでの道のり
映画らしい映画
ワンカットであるからこその没入感。ワンカットであるからこそのデメリット
全編通してワンカットの戦争映画。この宣伝文句が衝撃的なのは、日本映画の話題作になった「カメラを止めるな!」を知っていれば分かるはず。ワンカットで映画を作ることの難しさは映画に詳しくなくても想像がつく。それが戦争映画として作られる。それだけで映画館で観る価値があるだろう。厳密にはワンカットでなかったのだが、十分すぎる功績だと思う。
実際に観賞して率直な感想としては、宣伝に嘘偽りなし!その没入感は他の映画の比ではない。
しかし一方で、ワンカットであるがゆえのデメリットも感じた。シーンの繋ぎがないゆえに時間の経過に違和感があるのだ。例えばトラックに乗って移動するシーンは、映像では5分足らずであるのに、映画のなかでは一時間は移動したような形となっている。同じように感じた場面は多数あり、ワンカットで作ってしまうと脚本にもかなりの工夫がいるのだと感じさせられた。
また、戦争映画としては特別目立った点がないのも難点かもしれない。ワンカットであるというのは映画としての特徴なのだが、戦争映画として特徴はとくにない。主人公は幸運すぎ、ストーリーは淡々としている。濃い人物が出てくるわけでもない。実話を元にしているからそうなるのだろうが、何かしらの印象的なものがほしかったところ。
全体としては満足。ワンカットの偉業は素直に称えたい。
不思議な緊張感
ワンカットちゃうやん!
没入感とエンタテイメントの調和
個人的にこういう映画に弱いのです
巻き込まれた主人公が、流れの中でその信念や正義感・使命感が目覚め、もう始まってしまった事態、もう大勢は変えられない事態であることを知っていてもなお、自らの命をかけて(恋人でも家族でも親友でもない)一人でも多くの他者の命を救おうとする。
私はそんな話にとても弱い。
ここ数年だと『ハクソーリッジ』や『タクシー運転手』とか。古くは『シンドラーのリスト』なんかもそれに近い。
今回もクライマックスの戦場シーンは涙と鼻水でズルズル。
この映画の「ウリ」でもある、ひと続きに紡がれた映像は、まるで観ている自分が主人公と共に移動している感覚になり、スクリーンからは、カメラの角度や方向・高さが変化するたびに新たな局面が訪れていることを伝えてくる。
敵の塹壕に入った瞬間、その造りや残された物から分かる、物資や技術といった戦力の違い。
照明弾に照らされる焼き払われた街の残骸はまるで墓標のよう。
地獄から抜け出しても次の地獄が待っているという辺りは、「天国も地獄も表裏一体」という気さえする。
ここはどこなのか、あの人影は敵なのか味方なのか…
主人公の彼は表情を抑えているので、こちらが彼の心情を覗き込もうと前のめりになってしまう辺りも、監督の上手さなんだろう。
そしてラスト、主人公から指令を伝えられた上官が漏らす、嘆きとも諦めとも覚悟ともとれるあの一言。
要所要所で現れる上官役のハリウッドスターは、私は(予備知識入れずに観たので)個人的には得した様な気になるが、余計かな…と思わなくもない。
そんな小細工は必要ないほど、ストレートで分かりやすく、計算され尽くした…としか言いようの無いカメラワークで畳み掛ける映像は、営業的には確かに「全編ワンカット」を謳い文句にさせるんだろうが、むしろその演出が生み出す感情や効果をこそコピーにすべきはず。
(おかげでことさらにワンカットで無いことばかりを指摘するレビューが増えることになる)
などと本編とは関係のないところに憤りを覚えながら、『パラサイト』のアカデミー受賞で話題を持って行かれてしまったものの、もちろんこちらが受賞しても何の違和感もない、私にとっての大傑作。
爆発や銃声の恐ろしさを体感する意味でも是非劇場へ。
「プライベートライアン」以来の傑作戦争映画
ワンカットの意味
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