「この戦争が終わるのは…」1917 命をかけた伝令 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
この戦争が終わるのは…
大抵、映画の主人公は生存フラグが揚がっているので、安心して観ています。まぁ「サイコ」みたいな映画もありますが。でもさ、戦争って、そういうものなの?。
「プライベート・ライアン」のオープニングが、映画史に残る名シーンなのは、それだよね。まるで自分が戦場に放り出されたような、あの逃げ場のない感覚。あれをリアルに体験したら、PTSDの1つや2つ、発症するほうが、普通だよね。
で、この映画ですが、アクション映画と捉えるのか、戦争の理不尽を描く伝記と捉えるのかで、見え方が変わりますよね。この映画、どちらにも対応できる仕上がりですが、私は、当然、後者目線なわけです。
塹壕戦。ずっと塹壕にいると、水虫になるそうです。もう、それだけで、私、兵役拒否。その一方で、今この瞬間、塹壕で命を削り、祖国のために銃を構える方々がいます。ちなみに塹壕戦を打破するために造られのが、毒ガスと、コードネーム<樽(タンク)>。つまり、戦車です。劇中に少し映っていましたね。側面砲塔あったから、イギリスのマークⅣあたりかな。
…戦車こそ、歴史の創造主だ…。
キリコ・キューピー「装甲騎兵ボトムズ」
確か、キリコちゃんは、少年兵として志願。年齢は17歳という設定だった気がします。やけにニヒルな17歳ですが、当時小学生だった私には、衝撃でした。キリコちゃんより遥かに歳上になった私は、そう思いませんが、私達が何気に使っているGPSが、元々軍事目的で開発されたことは、有名ですよね。
先日、「楽園のゲルニカ」も観ました。戦争のない世界が、私は望ましいと考えます。しかし塹壕戦は、今なお続いています。戦争を終わらせるには、本作の大佐が呟いた、あの方法しかないのでしょうか。
これ以上、塹壕を延伸させない方法、誰か教えて。
