「ワンカットで戦争モノが話題になった本作(実際には全編ワンカットでは...」1917 命をかけた伝令 kizkizさんの映画レビュー(感想・評価)
ワンカットで戦争モノが話題になった本作(実際には全編ワンカットでは...
ワンカットで戦争モノが話題になった本作(実際には全編ワンカットではない)
DOLBY CINEMAにて鑑賞。
たしかにワンカットもすごい。
でも映像”テク”など忘れてしまうくらいに絵力とストーリーが素晴らしくて映画の世界に引き込まれました。
ワンカットで撮るから映像がスゴい、だけでなく緊張感が持続する怖さがうまくでてる。
戦場では休まる時間が無い。これこそがワンカット風の1番の効果じゃなかろうか。
なんたって最初の5分が過ぎたら緊張感は常に70%以上。
さらに70%〜99%の間でうまく揺さぶりをかけるのが素晴らしい。
ここまで没頭した映画”体験”は久しぶり。
絶対に映画館で見たほうがいい映画!
ストーリーは”伝令を伝える”だけの超シンプル。
そのシンプルさのなかにしっかり物語性を持たせた無駄のないプロットに震えました。
ラストの◯に◯◯されてるとき見える◯とかまた素晴らしい。伏線が!
終わりも見事だったなー。
あとジョジョラビットのと対になるってのも面白かったなぁ。
主観となる国も反対。
戦争モノでも戦地だけがっつり描くのと一般市民からみた戦争を描く違い。
WW1とWW2の違いも。
そんな面白さありました。
配役と演技も素晴らしい。
主演ふたりは最初パッとせずに”どっちが主人公やねん”ってなる面白さ。ポスターとかでも明示しないのがうまいなぁ。
主人公は走り出してから最高のキャラに。
ホント素晴らしい表情と姿勢で走る。
あの必死さ!
2020年のベスト・ランニング賞候補。
そしてもちろん、ワンカット風撮影もすごい。
ってかとんでもない。
え?なんでその視点から撮れるの?場所なかったよね?ってなカットが大量。
またテクニックの見せつけになってないのが良いです。
自然と入ってきて、よくよく考えると”あれ?すごくね?”ってなる。
撮影賞も大々々々納得。
音楽の恐怖心の煽りもすごくうまい。
でも突然のびっくり演出とかはほぼ無いから苦手な人でも大丈夫。グロもそんなに。
ずっと緊張感があるのに最高のエンターテイメントになっている。
とりあえず何も情報入れずに映画館で見てほしい作品!