「技術的にはすごい、、」1917 命をかけた伝令 ナシさんの映画レビュー(感想・評価)
技術的にはすごい、、
ワンカット撮影のメリットをあまり活かせていないように思った。
ワンカットでドキュメンタリー調に撮影するメリットは、映像に没入してしまうようなリアリティにあるようにおもう。
この映画から没入感と緊張感をあまり感じれなかった。
直線的な時間軸の上に、予定調和な出来事が”きれいに”配置されすぎている。
史実をもとにストーリー構成をし、それをドキュメンタリーな手法で撮影しているにも関わらず、”きれいすぎる配置”のせいで、単なるエンターテインメントとなってしまっている。
ドキュメンタリーであるということは、予測不能な出来事の積み重ねによって完成するのではないだろうか。
このシーンで、演者はこう動き、仕掛けをこのタイミングで作動させ、ドローンはこういう経路で飛ばす、、、というふうな作為性を感じずにはいられなかった。
ワンカットで一人の人物を追うというのもどうかと思う。
この人物は、この先(あるいはストーリーの終わりがくるまで)死ぬことはないのだろうと予想してしまった。
いつ死ぬかもわからないという、死と隣り合わせの戦場において、死ぬことはないだろうと予測されてしまうことは、映像の臨場感、没入感の表現という観点において致命的ではないだろうか。
ただ技術的にはもちろんすごいし、総合的にみて楽しんで鑑賞することができた。
少し演出的だなとは思ったが、水死体が浮かぶ川に花びらがふるシーンはお気に入り。
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