「臨場感に包まれて」1917 命をかけた伝令 むっしゅさんの映画レビュー(感想・評価)
臨場感に包まれて
冒頭の木の根元に横たわる主人公たち。起き上がり歩き出す。その周囲の人々の生活感ある動き。その自然な映像にこれから何か凄い体験ができそうな予感。思わず身を乗り出してしまった。
そこからラストまで一気に突き進む物語に、主人公たちと一緒にその場に居合わせるかの体験が得られる。意図的な一カ所を除き見事にワンカット風に繋いだ映像技術は見事。驚きに満ちあふれ実に面白い体験ができた。
主人公たちのミスのできない迫真の演技力。脇役たちの極めて自然な絡み具合。賞賛すべき緻密なカメラワーク。単純明快なストーリー故にとことん画面にのめり込むことが許されるエンタテインメント性。
最後は冒頭同様に木に寄り添う主人公に感動を覚える。実に秀逸な映画だ。
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