「どんだけ金掛けてようがワンカットだろうが面白くないもんは低評価」1917 命をかけた伝令 soulmate936さんの映画レビュー(感想・評価)
どんだけ金掛けてようがワンカットだろうが面白くないもんは低評価
映画見る人達は要は面白い映画を見たいわけであってどんなに作り方を凝っていたとしても面白く無ければ時間と金を損したと思う
ワンカットである事が売りであると同時に弱点になっているのは明らかで
全体的な雰囲気は戦場で逃げるだけのアドベンチャーゲームみたいな感じ
そして不自然な設定や演出、違和感に溢れている
ダラダラと流れていく展開のなかで不自然に相棒が
敵兵に刺されて死ぬのだが『あ~なんか相棒簡単に死んだね~』
みたいな感じでショックも感ませんでした
後から考えて自己分析して分かったのはワンカットの設定なので
相棒が死んだとしても見てる側の我々からしてもこの伝令の二人と
数十分前にスクリーンで見知ったばかりであると言う前提
主人公である二人に感情移入する準備も無いままに
いきなり片方が簡単に死んでも『ふ~ん』となるだけと言う事です
ワンカットで無ければ彼等の友情関係とか回想等の演出が加えられて
見てる側の我々ももっと感情移入できたのだろうと思う
そして演出や設定の部分で違和感があるのが
退却した筈のドイツ兵の狙撃兵が時々居て攻撃してくるというところ
地雷とかトラップが仕掛けられている設定なら納得できるのだけど
『何で~⁉』って感じでした
また川に落ちて流れ着いたところで探していた連隊を発見!!
ここでは『ここまで来たらファンタジーじゃん!?』ってなりました
どんだけ都合良いのか??訳が分かりませんでした
特撮に金を使い過ぎたのか?
ひたすら攻撃を受けたり逃走するシーンばかりが目立ったのと
ちょいちょいエグイ死体を見せつけてリアル感を出そうとしているのだが
見え透いた演出で能が無いな~と思いました
相棒の兄に会ったところで泣かせたかったのだろうが見てる側も
この伝令の二人とは小一時間前に見知ったばかりで感情移入できていないので
うるっとはきません
最期伝令を伝えて攻撃を止めたところも『ふ~ん』って感じ
感動も無いし脱力感も何もない
勿体無いな。作品の表面しか見ていない。
映画というものは芸術なわけだから、ストーリーが全てじゃない。
この作品の凄いところは圧巻の映像技術と演出なのに、そこに気づけていないのか?
ストーリーはあえて単純明快であり、より映像に没入できるようになっている。そんなの大前提でしょ。あなたはワンカットと名乗る作品にどんな奥深いストーリーを望んでいたんだ。
けれど確かに、映画のストーリーを楽しみたい方には向かない作品だとは感じました。
あなたには向かなかった。単にそれだけです。
映画というものは、それのあらゆる面を同時に感じ続けなければならないものだ。ストーリーという作品の一部分にしか注目しないのなら勿体無いです。
もっと映像に、演技に、音響に注目してみてください。