「おかかたちのエネルギー!」大コメ騒動 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)
おかかたちのエネルギー!
歴史の教科書で習った富山の「米騒動」を描いた作品。どの程度史実に沿っているかはわからないが、漁村のおかかたちのやむにやまれぬ想いと行動が「実はそうだったんだ」とよく納得できる。
「女たちが起こした米一揆」というイメージが、マスコミにセンセーショナルに取り上げられて広がったことも、現代に通じる。
とにかくおかかたちのエネルギーを前面に出していて、なかでも室井滋のおばばの存在感が強烈。出番が少ないながら、左時枝の悪役ぶりも見事。この二人が富山弁で罵り合うところが一番の見どころとなっている。
それに比べると、主人公の井上真央はちょっと弱いが、最後の「米に旅をさせるな」のところは頑張っていた。
映画全体としては、エピソードの積み上げ方がぎこちなく、演出の冴えもとりたてて感じられないが、鬱々とした今の時代だからこそ、観るべき映画であると感じた。富山弁がいいね!
コメントする