「フィンランド映画ってこう来るか」ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像 ターコイズさんの映画レビュー(感想・評価)
フィンランド映画ってこう来るか
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冒頭のピアノ曲から、好き系の映画だっていう安心感を抱く。期待を裏切らない作品。この作品、ハリウッドなら山場がまったく違うんだろうなと何度も思った。歓びやカタルシスはこのフィンランド映画にとっては、けして重要じゃない、そこじゃないんだ。
救いようがないような商売への執着、家族との溝、失意、人生は楽じゃないって思い知らされる。でもけして、何もないわけじゃない。幸運を祈るって言い残す相手がいるのだから。
サインのなされない絵画がそのものが聖画だったように、何も残してないように思える人生でも、きっと何かあったのだ。口笛を思わずふきたくなるような歓びが。
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