劇場公開日 2020年2月28日

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「アートマーケットの厳しい世界」ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像 Yojiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アートマーケットの厳しい世界

2020年3月2日
iPhoneアプリから投稿

フィンランド映画です。
しがない孤独な老美術商が人生最後に全てを賭け、一枚の名画を手に入れるために心血を注ぎ様々な苦難を味わいます。
その過程で今まで犠牲にしてきた娘との関係、さらには孫との親密な友情。
アートマーケットの現実、絵画商の厳しさとビジネス成功の紙一重さ。
オークションの駆け引きのシーンや絵画売却までの困難や苦難は見てて胸が苦しくなります。
老絵画商の孫や仲間たちとの何気ない知的な会話は絵に興味がある方には相当な面白さです。
殺人や派手などんでん返しが見どころではないですが、
サスペンスと推理劇としても隙のないストーリーは文句のつけようがないです。
ラストの親子の何気ない終わり方も心が震えました。
見る映画に迷うなら是非ご覧下さい。

Yoji