「【人生で、避けては通れない重い問題をテーマにしながら、クスクス笑えて少ししんみりするヒューマンドラマ。橋爪功、高畑淳子の熟練の演技、優れた脚本。冷え切った夫婦関係に悩む貴方も是非どうぞ。(私だ!)】」お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【人生で、避けては通れない重い問題をテーマにしながら、クスクス笑えて少ししんみりするヒューマンドラマ。橋爪功、高畑淳子の熟練の演技、優れた脚本。冷え切った夫婦関係に悩む貴方も是非どうぞ。(私だ!)】
ー 日本人の平均寿命が、男性81才、女性87歳と冒頭で流れる。
この世代の方々が、日本の高度成長を寝食惜しまずに成し遂げ、現在の日本の基盤を築いてくれたのだ・・。
感謝しかない・・。ー
■感想<Caution! 内容に触れています。> <で、今作の良かった点>
1.夫婦の関係性を良好に保つための秘訣が、笑いを絡ませながら、きちんと描かれている点。
・相手の話に対して・・
”そうだったんだ!”
”分かる分かる・・”
”大変だったねえ・・”
とキチンと返す事の大切さ。
・”誰のおかげで飯を食っているんだ!”と奥さんには絶対に言ってはいけない・・。
ー 数年前の経済雑誌で主婦の年収は、1000万円と言う記事が出てたよなあ・・。
365日、年中休みなしの奥さんにはキチンと感謝しよう・・。ー
2.葬儀屋さんを忌み嫌う風潮に対して、葬儀屋の存在意義をキチンと描いている点。
・絶対に必要な職業であるよなあ・・。人は、皆いつかは死ぬのであるから・・。
3.自分の死の準備をきちんとしなければいけない事を、分かりやすく描いている点。
・残された家族の大変さを、きちんと観る側に伝える幾つかのシーン。
4.ベテラン俳優陣達の確かな演技。
・現代邦画の名優、バイプレイヤー多数出演。作品を安定させ、説得力あるモノにしている。
松下由樹さん、小林綾子さん、西村まさ彦さん、石橋蓮司さん・・。
熟年夫婦を演じたお二人(橋爪功さん、高畑淳子さん)を含め、安心して、映画の世界観に浸れます。
5.熟年大原夫婦の若き頃の、出会いと結婚までの流れを当時の写真を涼太が編集し、金婚式で流すシーン。
ー ここ、良かったなあ・・。ー
6.熟年大原夫婦の金婚式での、旧友たちからの言葉も良い。そして、サプライズ。
ー 企業戦士だった大原真一(橋爪功)が、密かに行っていた崇高な行為・・。ー
7.大原夫婦の娘(剛力彩芽)と、葬儀社に入社した涼太(水野勝)との恋
8.涼太と父(西村まさ彦)との確執や、和解のシーンも沁みる・・。
<今作は、人生を送るうえで、避けては通れない重いテーマを扱いながら、クスリと笑えてホロリとさせられ、更に今後の人生を送る上で刺激を与えてくれる良作であると私は思いました。
視聴対象は後期高齢者だろうと一見思うようなタイトルですが、現況の日本の状況を鑑みると、万民が鑑賞しても、イロイロと考えさせられる作品だとも思いました。>
■2021年5月19日 劇場にて鑑賞
せっかく良い映画なのに季節はずれのサクラがかえって印象悪いです(汗)
水野さんが主演の扱いだったんですね!NOBUさんのコメント読むまで夫婦だと思ってましたw