「藤子・F・不二雄イズム」ドロステのはてで僕ら モアイさんの映画レビュー(感想・評価)
藤子・F・不二雄イズム
2分先の未来と繋がったモニター。スゴイはスゴイけどたった2分じゃなぁ〜というところから、その小さな可能性をドンドン広げていくアイディアが最高です。
舞台演劇調の脚本と演技に初めは違和感がありますが、アイディアの素晴らしさに引っ張られて直ぐにそんな事は気にならなくなります。
未来を知ることができる驚き、惑い、興奮、そして不安。登場人物達が抱く感情がどれも無邪気で小市民的なのがいいのです。
特になまじ未来を知ってしまったがために、その未来が示す通りの行動をしなければならないという強迫観念にとらわれ、未来に矛盾を生じさせることを不安がる様は個人的にとても共感できました。登場人物と感情が一致した事によって、このとんでもなく荒唐無稽な作り話にもすんなりノれました。
本作はとてもスケールの小さな物語ですが、だからこそとても気軽に自分ならドロステレビで何をするだろうか?主人公は最後あんな事をしたが、その後彼らの世界はどうなったんだろう?違う行動だったらどうなっただろう?と物語の可能性をアレコレ夢想する楽しみを与えてくれます。そしてそこには確かに藤子・F・不二雄の「SF(少し不思議)」が内包されているのです。
自分はこの様に作品の中に何かの影響(ルーツ)を発見するのが好きです。(この作品はあからさまに表明しているので「発見」は大袈裟ですが)
「元ネタ」という言葉を何かを軽んじるために用いる時もあるかもしれませんが、この作品が藤子・F・不二雄から影響された様に、藤子・F・不二雄にも、影響を受けた手塚治虫という師がおり、その手塚治虫にも影響を受けた作品があるわけで、それこそドロステ効果の様に何世代にも渡り受け継がれてきたものの存在を感じるのが好きです。
そしてこの作品を通して藤子・F・不二雄イズムが今もなお生きているのだと感じることができて嬉しいのです。
こんばんは
たくさん共感ありがとうございます。
読んで下さって嬉しいです。
今「おやじの背中」の山田太一さんのドラマを
観ました。
「おやじの背中」は5年くらい前に観ました。
とても好きなオムニバスドラマです。
渡辺謙、東出昌大、余貴美子・・・良いドラマですね。
この後、ほかの9作も観ようとおもいます。
吉永小百合と笠智衆のドラマも予約しました。
うちもJ comなので、日本映画専門チャンネル観れます。
ドラマも良いですね。
洋画と邦画で手一杯ですが、ドラマはまた良さがありますね。
それでは、お礼まで。