「途中で付いていけなくなった」ドロステのはてで僕ら Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
途中で付いていけなくなった
「二分先が映る画面」っていうアイデアが面白いんだよね。それを見た人たちがタイムパラドックスが起きないように行動してくのが面白いの。
面白く見てたんだけど「鏡合わせにしたら結構な未来まで見える」ってところで訳が解らなくなって、そのモヤモヤで付いてけなくなっちゃった。良く解らなかったから「そういう設定だ」と思って頑張って観たけどね。
ラストは「なんか凄い事件が起こるんだろうな」って観てたんだけど、そんなでもなかったね。意中の人がヤクザに連れ去られちゃうから、それ助けるっていう。そのときのアイテムが、そこまでのドタバタで出てきたアイテムで「うまい!」と思わせるとか。
なんか最後は隕石の落下を防いで平和を守るとか、そういう大きな話が良かったな。
ヤクザに絡まれる展開が強引なんだよね。「未来の自分からお金のありかを教えてもらったから」ヤクザのお金を取りにいけるんだけど、この展開が強引なの。これやっていいなら「未来の自分が宝くじの当選番号を教えてくれた」で大金持ちになってもいいからね。
なんでもありで、作者の都合をいれることができちゃうの。そして作者の都合でヤクザに絡まれる展開が入ってきてる。そこが萎える原因かも。
意中の人をヤクザから助けた後は『愛だろ、愛』というわけで、タイムパラドックスをびびらず行動して、二人は良い感じになりましたと。観てるときは、ちょっと感動したな。
2分前の自分と話すときは、予め録画しといた自分の映像とタイミング合わせるんだよね。そういうのは「うまいなあ」と思った。そこからワンカットで引っ張ってくところもね。あっちとこっちで同じ芝居しなきゃいけないとか、鏡合わせにした後の画面の作りとか「よく考えてるなあ」と思ったよ。
そういうギミックは、面白いんだけど、面白いだけに、そこを越えてくるなにかを観たくなっちゃうね。
でも、単純な話に、ギミックを乗せてくるのがヨーロッパ企画という気もするから、らしくて良いかも。