「速度」羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
速度
緻密な作画が眼福。
なかなかこれ程までのクオリティのモノに出会うのも難しいのじゃなかろうか?画面の細部にまで動きがあったかのように思える。
物語は既出感を拭えないのだが、その世界観は美しい。妖精…吹替版で見たので和訳なのだけれど、本国でもそおいう事なのだろうか?そこまでのファンタジーではなく「気」とか、もっと神事寄りのような気がする。
まぁ、とにかく戦闘シーンのスピード感が秀逸!
DBやナルトだと閃光でやっちゃう所を全部書き出したかのよう。そおいえばあまりエフェクトってのを見なかったな。あらゆる物を描いたって印象が残る。
しっかりガッツリとアクションを書き出してくれてたのが嬉しい。従来通りの技法であるあるなら、通常の3倍くらいセル画を使ってんじゃ無いかと思ってしまう。
面白いなぁと思うのが、敵と味方の描き方。
物語的な悪は当初、味方として描かれ、物語的な善はそれに敵対するところから悪として登場する。
双方のキャラ付けもそんな感じだ。
「館」と呼ばれる組織なんかは、それこそ得体の知れない超常集団のように思う。
主人公であるシャオヘイは当然迷う。
話が進み見えてくるのは、どちらの側にも信念があり正義があるというところ。
シャオヘイはそのパワーバランスを決定づける能力を持っていて、彼の選択次第では未来が変わる。大陸の陰陽の思想にも通ずるのだろうか?善悪ではなく相反するものが存在するって構図だ。
それらの描き出し方が良かった。
日本だと、どこかに傾向を感じてしまう。その傾きがほぼなかったのが物語に膨らみを持たせたように思う。
ただ、なぜだろう?
若干寝た。
画面からの情報量の多さに疲れたのかしら?…そんなワケは無いと思うのだが。
どおやら続編も出来そうな世界観で、このクオリティの作品にまた出会えるなら、それはとても喜ばしい。