「【vs. 選択と集中】」映像研には手を出すな! ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【vs. 選択と集中】
乃木坂46と聞くと、僕はちょっと及び腰になるが、観たら面白かった。
生徒会は教師と結託し、部活の「選択と集中」を求めてくる。
まだ学業に勤しむ若者には、これから出る社会は、こんな感じと思ってもらったら良いようにも思う。
80年代から、アメリカのハーバードなんかのビジネススクールのケーススタディで、もてはやされた「選択と集中」は、今でも、世の中の会社の多くを蝕む病気のように企業体質にちょっかいを出してくる。
少し気をゆるすと、アクティビストと称する投資ファンドが、企業価値を上げるため、この事業は止めろだとか、売却しろだとか、別途上場させろだとか言ってくるのだ。
企業は戦々恐々だ。
ソニーでも、アメリカのサードポイントというファンドが大株主に躍り出て、あーしろこーしろとあれこれ言っていたが、ソニーはそれを跳ね返し、それでも株価は上昇している。
選択と集中は万能薬ではない。
一部の企業への処方箋だ。
所詮アクティビストも押し付けた経営アイディアで相当失敗を繰り返している。
新たなアクティビストが生まれ、跳梁跋扈し、選択と集中と念仏のように叫んでいるが、相当数は無視して良いように思う。
ようは、映像研がロボ研や音響研とコラボしたように、シナジーが出る場合もあるのだ。
探る道はひとつではないのだ。
多くを検討して、最善に近いものを目指すべきなのだ。
学校の教師ごときに(ごめんなさい。本当は尊敬してます。)何が分かる。
生徒会は生徒の側に立つ組織で、教師の犬ではないだろう。
この作品、大人が観ても痛快で面白いような気がする。
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