「ジュリエット・ビノシュ祭り その3 恋愛依存症のサイコパス熟女をみごとに演じる 半分は地で行ってるかも」私の知らないわたしの素顔 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
ジュリエット・ビノシュ祭り その3 恋愛依存症のサイコパス熟女をみごとに演じる 半分は地で行ってるかも
二転三転する構成で、最後まで引っ張ってくれます。よく練られているなぁ。
私の知らないわたしの素顔という邦題はいいと思いますけど、この人知ってますよ❗
何回か繰り返される精神科医との面接はどっちが患者かと思わせるふてぶてしさ。精神科医は同年代の女医さんで、なんともお気の毒。クレールの前の主治医(突然亡くなったらしい)はおそらく年上のベテランの男性医師だったのだろうと、勝手に妄想。自分で書いたアレックスとの私小説を読まされた女医さん、普通、呆れるでしょう。あたしはあなたの主治医なんかできないと、毅然たる態度で怒ると思いますよ!でもそれじゃ、あのラストは生まれない。
冒頭からの都会の夜景をバックに天井まであるマンションの広い窓ガラスに手をついての立ちバックシーンはインパクトありました。「ハイライフ」同様、背中で魅せてくれましたが、いきなりそうきたか❗かなりの上級者。倍も年下の相手にようやるわ。いや、倍も年下相手だからこそやるのだという気概を感じました。やはり、あなたは知っているのです。
以下、 ネタバレに極めて近づくので、
観てないかたは、見た後で読んで下さい❗❗❗❗❗❗❗❗❗❗❗❗❗
あらかじめ、予備知識としてあったルームメートのアレックスをフェイスブックで調べ、若い女性になすまし、チャット機能をフル活用して、電話番号を書かせる。そして、スマホを2台用意する周到さ。電話をしても、なかなか会わない(会えない)。結果焦らすことに。これは、相手の脳に声を刷り込むことになる。メールだけでは味わえない報酬となる。前の男と寄りを戻したいみたいなことはさらさらなく、元カレへの復讐も兼ねているとあたしは見ました。
駅のシーンは二度繰り返される訳ですが、洋服やメイク、表情や仕草が違う(お見事)。でも、全く気付かれず。でも、淡い期待があったでしょうから、がっかりするのは当然。
二度目のシーンはいつもの眼鏡に地味なコート姿です。こっちは妄想小説の映像化シーンのほうです。しかし、現実的なのはこちらのほうで、がっかりしているアレックスにつけこみ、見事に合体に成功する。バストもキレイでしたが、もしかして、別の女優かもしれません。
不用意なのかわざとなのか疑う余地もありません。そのあとの別のスマホをアレックスが見つけるシーンからの自殺的エンディング。これは、主治医に読ませるためのものなので、少しは良心の呵責がありますよ、やましいうしろめたい気持ちがありますよ的なポーズと見ました。
崖っぷちのドライブシーンはドローンだと思いますが、綺麗で怖かった。
そして、最後のスマホはクララになりすましたあのスマホ。オオッ、こわっ。
真似しようと思ってる人いるかも。 失敗して、落語の時そばみたいになるかも知れませんね。
一番後ろで観ていたカップルの何組かは
ねぇ、○○君、ああゆうオバサンに誘惑されないでね。気をつけてね。誰にでも親切なんだから
ははは、大丈夫だよ。君こそ、オバサンになってあんなことすんなよ。
しないわよ。
でも、これから渋谷のセルレアンタワーが見える夜景の綺麗な部屋でしたいわ。
なんて、言ったかも
カール三世さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。多分同じ年代なんでしょうけど、俺的には自分の年齢に合わせてしまいがちで・・・
映画館はいったいどうなるのでしょうね。平日くらいオープンさせればいいのに・・・