カンフーリーグのレビュー・感想・評価
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"望月想愛人" を聞いた時、腰を抜かすか!?
この映画、カンフー映画及び武術家として、今や偉人・聖人とも伝説化している人たちをこれほどまでのコメディに登場させて良いのか? 観ているほうが気を使ってしまうほど笑いが止まらないものとなっている。例えば、香港カンフー映画を知っていない人でも映画『ドランクモンキー 酔拳』や『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』それと『ドラゴン怒りの鉄拳』などの映画名を聞いたことがあるのでは、ないかと....それらのモデルになった人たちのコメディ色を前面に押し出した映画となっている。
ブルース・リーの主演映画『ドラゴン怒りの鉄拳』のモデルになったチェン・ジェン師匠が、今度は、ブルース・リーを演じるなんてどこからその発想が湧くのか? やってはいけない禁じ手のような扱いで、しかも実際に師匠と弟子の関係にある、チェン・ジェン師匠の師匠フォ・ユェンジャア尊師が、師匠と弟子の関係を超えている言い表せないコミカルな設定になっていて、返答に困った時なんかは、すぐ後ろにいる弟子のチェン・ジェンに聞くという困ったちゃんぶりを発揮している。登場する4人の中でこの方が、個人的には笑いのツボにドンピシャとなってしまっている。
The seven chakras are
Third-eye Chakra..Heart Chakra......
If we can make it......Overnight
You will be able to throw an elephant with one hand.
And cross the river on a reed leaf.
-Right. Come connect my qi channels.
It's not that easy.........⁉
シナリオ自体は、今までのカンフーコメディを踏襲しているようなステレオタイプ的映画となっていて、弱っちい男の人が、憧れの女の人との恋が成就する為に奔走し、横恋慕を働く恋敵も登場する。その弱っちい方を、伝説の4人が、協力する筋立てとなっている。
一番最強と思われるウォン・フェイホンでも自分の時代に残した13th Auntと会えないと思うとやる気をなくす人間臭い一面も描いている。
You told me that a man must have courage,
to take the intiative to court a woman.
ラストには、世界武術選手権が主戦場となると思っていたら、「ターミネーター6(2019)」にも登場した”Enhanced Human Being(強化人間)”と化したチェン社長との5人の攻防戦が大団円となっていく。
4人のタイムスリップは少し難があるようで、意味が分からない部分もある上に、映像としては、CGIのアクションとしてのぎこちなさや間合いの悪さなんかも散見している。そんなことを踏まえてもこの映画をサクッと観ることが出来たのは確かなことといえる。
個人的には、香港カンフー映画に詳しい人にとっては、この映画に対して、ある意味、悪意を感じ、つまらなく、またくだらないものと思うのは当然のことと思えるし、無理な設定であることは否めないかもしれない。しかし、何かしらいい映画を見たと思える自分がいる。
エンドロール・クレジットがながれる中、アッというハプニングもあるので要注意なんちゃって.......!!
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