「「火曜日の僕」の視点で描く、ぼくの未来」水曜日が消えた 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
「火曜日の僕」の視点で描く、ぼくの未来
2020年。監督・脚本・VFXは吉野耕平
2度観ても発見のある映画でした。
解離性同一性障害(一般的には多重人格)を患うひとりが、
曜日ごとに異なる7人の自分を持つ。
その中のひとり、「火曜日の僕」の視点で描きます。
一番大人しく、従順で真面目。
「火曜日の僕」は掃除、ゴミ出し、宅配の受け取り、冷蔵庫の管理など、
細々した家事を受け持たされ、病院に行くとほぼ一日が終わってしまう。
憧れているのはいつも火曜日に休館の図書館に行くこと。
主演の中村倫也は、カマトトか?!
って位、植物的で人畜無害なキャラクターを、超自然体で演じている。
23歳にしか見えない(実年齢は33歳らしい・・)
アイドル映画とも思えるが、お洒落でスタイリッシュな映像。
そして医師(16年担当してる、きたろう)とのやりとりや、交通事故の映像は繰り返し繰り返し、僕の脳裏を走る。
7人の人格を中村倫也が演じ分けるか?と期待すると、期待は半分くらい裏切られる。
水曜日の僕、が消えて・・・それは変化の予兆で、図書館の司書の女性との交流が始まり、
(ステキな図書館は、水戸市立西部図書館でした。ここは、「図書館戦争」でも使われた
そうです)
火曜日の僕から水曜日の僕へ・・・その願望も芽生える。
後半、もうひとりの人格とのテレビ電話での対決もあり、サスペンスタッチになります。
リアル中村倫也の片鱗もうかがえて、ドキッとする。
もう少し、カメレオン俳優・中村倫也の7変化を観たかった!!
穏健に卒なくまとめた映画って感じですね。
過去鑑賞
そうでしたか~
実は私は沈黙の艦隊を何も見たことがないのですが、今度見てみますね。
この作品の着地点は日本人らしいと感じました。
また、周囲からバカと言われるほど特質したものだけで生きていくことの方が楽なんだと感じました。
2度見たのですか…
確かに2度見なければ、主人公と曜日と変化はわからないかもですね。
特に一人になった月曜日が月曜日ではなくなっていることに気づくあたりが難しいですね。
イチノセも、専属医に言われて友達を必死で守っていますが、わかっていながら意識は主人公の変化に向いてしまいます。