「3か月ぶりの映画館」水曜日が消えた 彬さんの映画レビュー(感想・評価)
3か月ぶりの映画館
レビューを残すようになってから初めて5点をつけました。
作品の良さに、「上映してくれてありがとう」の気持ちで+1点。
コロナで映画館が閉鎖され、実に3か月ぶりの映画館。
サーモグラフィーにアルコール消毒、マスク、と徹底した準備のもと拝見。
中村倫也さんの挨拶から「あー、映画館に来たんだなあ」と実感できてうっと涙が出てしまった。
どれだけ映画が生活の楽しみになっていたのかをしみじみと実感しました。
関係者の皆さん、公開してくれてありがとうございます。
※ここまでなんだか関係なくてすみません。
本編は、清潔感のある美しい画が続き、とても良かった。
ファーストシーンが繰り返されるたびにその意味と、散りばめられた小道具の意味がわかって、美しさもあいまって印象に残りました。
小道具や衣装、音楽などのチョイスがとても好きでした。
七人の人格の生活の描き方。
小さな世界が描かれているのにその中の変化が大きく、主人公「火曜日」の感動が大きく伝わってきた。
後半のサスペンス展開も面白い。
中村倫也さんの様々な表情を見られることも良かった、引き付けられた。良い役者さんですね。
スタイリストの方も良い仕事されているなぁと思いました。
キャラクターとしては火曜日の不器用さがやはり好きでした。
深川麻衣さんの演技は拝見するのは2本目ですが、透明感があってとっても素敵な方ですね。
もっと観たいなぁ。
結末の描き方は「それでいいのか?」と一瞬思い、そのあと「いや、それでいいかを決めるのは誰でもない、自分自身だ」と考えさせられました。
明日どうなるかわからない、という主人公の気持ちに、コロナで振り回されたこの状況が重なり、思うところがありました。
どんな結末かはぜひ観てみてください。
改めて、映画館で映画を観られることに感謝を。