「原作の雰囲気ナシ」ナイル殺人事件 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)
原作の雰囲気ナシ
敢えてそうしているのかわかりませんが、アガサ選手ならではの軽妙洒脱でおしゃれな味わいがなく、全体的にシリアスで暗い印象です。
ポアロ選手も原作の尊大でありながら飄々とした独特のキャラクターではなく。終始沈痛な面持ちでユーモアは感じません。
原作を知らない、こだわらない、或いは映画の旧版を観ていない人が初めて観ればそれなりの感想を持ちましょうが、アガサ選手を散々読んできた探偵小説マニアには筋と舞台が同じなだけで全く別モノでした。
ただ、各人の紹介もかなり省略しているので、未読の人は登場人物の区別がつきづらいと思われます。また、謎解きはいいとしても、なぜそこに気づいたのかを全く省いてしまっているので、読んだ人以外にはわからないでしょう。
旧版は映画にあたって上手く話しや人物を省略してテンポよく話を進めましたが、当作は脚本も演出も統一性がなく失敗作ですね。
あと、初めと終わりに下らないお話がついてるけどやめてほしい。原作に失礼。
アガサ選手に敬意を表してオマケの3点です。
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