「雰囲気は韓国映画。切なくて哀しい、小さな愛の行方。」きみの瞳(め)が問いかけている 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)
雰囲気は韓国映画。切なくて哀しい、小さな愛の行方。
【賛否両論チェック】
賛:視力をなくしたヒロインと、夢を失った主人公が、悩み苦しみながらも惹かれ合い、それでも逃れられない運命に巻き込まれていく姿が、観ていてとても切ない。ラストへの展開も胸にしみる。BTSの楽曲もステキ。
否:まるで“超”がつくような、非常にご都合主義な展開がずっと続くので、好き嫌いは結構分かれそう。
良くも悪くも雰囲気が邦画っぽくないといいますか、世界観は韓国映画のような感じがします。
片や家族と視力をなくし、それでも必死に生きてきたヒロイン・明香里。片や犯罪に手を染め、夢を全て放り出して抜け殻になっていた主人公・塁。そんな2人が偶然出逢い、惹かれ合いながらも、やがて明香里が視力をなくした事故の真相を知った塁が、その因果に苦しみ、切なすぎる決断をしていく姿は、観ていて胸が痛みます。
そして物語の後半は、塁や亜香里が自らの意志で下していく決断の連続が、ご都合主義だとは思いながらも、ものすごく歯がゆくて、思わず切なさがこみ上げてくるようです。ただ言い方を変えると、それくらいありえないような都合よすぎる展開で物語が進んでいくので、その辺は結構好き嫌いが分かれそうなところだと思います。
BTSのステキな主題歌も胸に染みますし、基本的には韓国ドラマや韓国映画が好きな方向けの作品といえそうです。
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