オフィーリア 奪われた王国のレビュー・感想・評価
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何ともあり得そうな話
ほとんどが原作通りに進むが、ハムレットとオフィーリアが密通し愛し合っていた、という話。
キャラクターとしては、妃の姉が追加されている。
原作の裏話としてオフィーリアの恋路が進むので、実にあり得る話となっている。
(こちらを正式な解釈としても通じそうな)
しかし、終盤あたりで、オフィーリアが川で死んだのが、仮死状態だったと言うのは、いかがだろうか。
おそらく「ロミオとジュリエット」から持ってきているであろうこのアイデアは、得策と言えるのか。
さらに、ハムレットは決闘するといい出すので、オフィーリアは国から解放されるように出ていく。
どんどん現実味に欠ける展開が続くように感じた。
現代における脚色としては素晴らしいし、何より女性の力を感じた。
オフィーリアは、復讐を断ち切り、一人で生きていくことを証明した。
また、妃も自らの手で、クローディアスを刺した。
女性たちは、苦しんできた分、立ち向かった。
「最後の決闘裁判」にも近しいラストシーンは、現代における女性の在り方を強く示していた。
ただし、今作のオフィーリアが原作のオフィーリアとあまりにも掛け離れて造形され、ちょっとオフィーリアだとは信じがたかった。
(原作から何か見逃しているのかもしれないけれど)
デイジー・リドリーはどういう道を歩むんでしょうね。
今回のような強く自立した女性を演じていくんでしょうか。
あとナオミ・ワッツの演技が光ってたなー。
特に最後の方、素晴らしい怪演でした。
ハムレットは端役
クレジットの順番からもわかる通り、オフィーリアとガートルードを主役として再編された『ハムレット』。能動的な女性像、みたいなものをちょいちょい匂わせつつ、物語のレールから外れられない男たちと対比させてる感じ。ソネットや仮死薬など、他のシェイクスピア作品のネタが流用されているのが面白い。
雰囲気は良いが大雑把で物足りない!!
雰囲気は抜群ですが、国王の絶対的パワハラをどう覆すかと言う目的で観ると、全く期待外れでした。個人的にはエロが無いので時代劇としては物足りないです。ハムレットが頼りなく、主人公との絆は感じませんでした。主人公はハムレットの復讐を応援するよりも逃げる方優先ですが、それもあまりはっきりと伝わって来ず、ラストも音楽でごまかされた感じで、シェークスピアの二次創作としてもショボいと思いました。「デイジーは"純潔"」という台詞の一発ネタだったような気もします。
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