「犬は人間の幸せを願ってる」マロナの幻想的な物語り nemoさんの映画レビュー(感想・評価)
犬は人間の幸せを願ってる
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メインビジュアルみて、可愛いコアラと思ったら犬だった。やったー、さらに可愛いじゃん。吹き替え版でみたら、なんと能年玲奈の声だった。当たりで嬉しいし、めっちゃこの映画にハマってる。
この映画は犬派でも猫派でも何派でも、大丈夫。観終わった後はペットを大切にする心がより重層された感覚になる。
映像は絵本の世界が動いているみたい。人間の手足や服の模様がヌルヌルと動いたり、車に牙が生えていたり、ユニークな世界観。鮮やかな色彩や優しい絵のタッチとは裏腹にストーリーは胸をチクチクとさせる。
能年玲奈の厭世観のある語り口で、犬は無邪気で元気なものだというのは、思い込みだったと感じさせられる。「犬の幸せとはこういうものだ」と、ちょっと離れた視点で犬の人生を語るのは自分を卑下しているような、していないような。人間を第一にした犬の人生軸が、なんとも切ない。こんなにいつも人間のことを考えているのに、いつも人間に振り回されている。それが愛玩動物の定めかも知れないが、それなら十分に責任を持って可愛がられたい。
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