「愛と死をみつめて」マロナの幻想的な物語り regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
愛と死をみつめて
まずは、その強烈なビジュアルセンスに驚く。シンプルな絵柄にしてインパクトある色彩。それでいてキャラがよく動くし、2Ⅾと3Ⅾ表現を巧みに使用する描写などは圧巻。昨年のベスト級だった『ロングウェイ・ノース』といい、本作とほぼ同時期公開の『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』といい、海外アニメは枠にとらわれない前衛的な作風が多いのが素晴らしい。このあたりは、アニメ先進国の日本も見習ってほしいもの。
鑑賞前に前情報を入れなかったので、てっきり犬好きの犬好きによる犬好きのための、『僕のワンダフルライフ』みたいな内容かと思っていたら、これほどまでに切なくて悲しい運命のお話なのに驚き。どちらかといえば『戦火の馬』に近いかも。
エンドクレジットで流れる主題歌が、本作の何たるかを歌っているので、退席するべからず。
自分は犬を含めたペットを飼ったことがないので偉そうなことは言えないが、今現在、犬を飼っている人はくれぐれも大切に。
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