「れんごくさんの映画」劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 まきこさんの映画レビュー(感想・評価)
れんごくさんの映画
れんごくさんの映画だとエンディングで気づいた。
アニメ視聴済み。マンガ未読。
感動のピークは開始2分くらい?列車をバックに「原作 吾峠 呼世晴」と出たところ。
これだけのヒット作、みんなに面白いと言ってもらえる作品を生み出した原作者は報われた気持ちになっているだろう。
原作者の苦労と、作品がヒットした喜びを想像(妄想)すると、何とも言えない感動がこみ上げてきた。
さて、映画本編。
面白いところもあったし、よくわからないところもあった。
映画としてよかったところ/よくなかったところ
ストーリーとしてよかったところ/よくなかったところ
をそれぞれ挙げて、レビューとしたい。
ネタバレあります。
○映画としてよかったところ
・見どころが早い。
下弦の一とのバトルがすごく良い。
肉弾戦とも、心理戦とも違う、精神戦?
夢の中の欲望に打ち勝とうとする様は見どころとしてすごく良かった。
観客も感情移入して見れた。テンポも良かった。
そして、精神的に少し疲れたところで、思考停止で見れるバトルシーンに移るのは、映画として完成度が高かったと思う。
・たんじろうの声が良い。
たんじろうの声優さんが上手だった。
感情がよく乗っていて、聞き取りやすく、良い声だと感じた。
○映画としてよくなかったところ
・音が大きい。
急に大きい音が出るのでびっくりする。
・長い。
疲れた。正直、「れんごくさんカッケー!!」で終わっても良かった気もする。
○ストーリーとしてよかったところ
・キャラクターが立っていてよい
特に主要キャラの完成度が高い。
キャラクターの好みや性格が、普段のしぐさやセリフによく表れている。
それだけでなく、今回の無意識の世界に入り込むシーンは圧巻。
心理描写や性格描写といったこれまでのキャラクターのすべてが伏線となっており、観客に対して説得力のある「無意識」領域を示していた。
○ストーリーとしてよくなかったところ
・列車との融合??
どういう原理で鬼が列車と融合できるのか、よくわからなかった。
融合した後も触手が出てくる列車くらいにしかならなくて、正直世界観についていけなかった。
・無意識の小人??
たんじろうの無意識領域にいる小人。
なんでいるのか、そもそも何なのか、よくわからなかった。
今後(映画よりも後)の伏線になっているのだろうか?
・れんごくさんの死
「カッケー」から「死んじゃうの?!!!」までのストロークが早すぎて、死のシーンであまり感情移入できなった。
ここをメインに見せたかったのは分かるが、十分に描き切れていなかったようにも思える。
もう少し「カッケー」が描かれていても良かった気がする。
・上弦の三
れんごくさんが単純にパワー負けするのも気になった。
上弦の三は倒せないので、完全な「かませ犬」的な立ち位置になってしまっている。
れんごくさんは、映画でメインで描かれるくらい、魅力的なキャラクター。
その魅力が十分伝わったうえで、パワー負けしてしまうのはどうなのか。
鬼の卑怯な手口に負けてしまうような負け方をして欲しかった。
大ヒットしているので、分かりやすいストーリーなのかと言えば、そうでもない。
かといって、よく練られた重厚感のあるストーリーなのかと言われても、答えはノーである。
悪い映画ではなかったし、ヒットしているので☆3つ。
書ききれていないこともたくさんあるが、取り急ぎレビューとしたい。