「舞台が原作ときいて納得」はるヲうるひと ぷらずまさんの映画レビュー(感想・評価)
舞台が原作ときいて納得
Netflixで鑑賞。終盤ちょっと意外な展開で、面白かったです。
セリフ回しや演出に「佐藤二郎さんぽいわ〜!」が随所に見られ、監督の個性がしっかりと表現されている作品だと思いました。
監督が伝えたかったこと、この作品のメッセージについては、キャラクターが全てセリフで説明してくれるので、私はかなりわかりやすい作品だと思います。
原作は舞台なんですね。たしかに今思えば、所々セリフの言い回しが現実から少し浮いていたり、幼少期の自分が目の前に現れる唐突な演出、最後の幕の閉じ方も、正に舞台を映画化した、という感じでした。
映像を観れば、セリフを聞けば、やろうとしたこと、やりたかったことは伝わってくるのですが、なぜかあまりピンとは来ません。
長女・いぶきは言動や存在が抽象的、次男・得太も口数が少なく、長男・哲雄はミステリアス。脇役のキャラはしっかり立っているのに、主役である三兄妹の本質が見えづらい点が、物語をフワフワした印象にさせてしまっているのかなと思いました。
逆にかげろうの客人ユウのキャラはかなり立っていて、後半はユウによって物語が進んでいくのも少し勿体ないと感じました。
一番好きなキャラはりりです。女優の笹野鈴々音さん、ホラー作品でしか知らなかったのですが、あんなに可愛らしいお方だったとは…!俳優さん達の演技は流石でしたね。生々しい雰囲気がとても良かったです。
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