「見れば見るほど面白いのかも」ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 しんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
見れば見るほど面白いのかも
[1回目 映画館にて]
ダニエル・クレイグの探偵役も似合う。
音楽もトリックも良いが、誰が大富豪を殺した犯人なのかと考えながら見てたら、いきなり中盤あたりで大富豪の衝撃な結末が明かされてしまった…
[2回目 自宅にて]
1回見てる分だけ、内容がよく理解できた。
1回目はセリフを見逃さず、追い付くのに必死で、大富豪を殺した犯人探しという点を意識しながら見ていたせいか、こんなにも複雑なミステリーで脚本が深みのあるものだと、よく気付いていなかった。
大富豪ハーラン(クリストファー・プラマー)が決めた遺言が、分断、殺しとここまで波乱を起こすとは…
ラスト、マルタ(アナ・デ・アルマス)がハーランの自画像を見て、バルコニーから一族と向き合う場面は、失意に落ち、バラバラで救いようのない名家の立て直しをマルタがどこか決意したかのように感じられた。
彼女の人柄をよく理解していたハーランが敢えてそうなるように仕向けた彼のトリックにも感じられて、ハーランの方が何枚も上手だったのだと
深いなぁ!と勝手ながら解釈した👏
今売れているミステリー作家のアンソニー・ホロヴィッツの小説に出てきそうな面白いトリックが仕掛けられており、なるほど!と納得の連続だった。
これを自分で考えたライアン・ジョンソン監督の才能が凄いと思ったし、このシリーズの新作をどんどん見たいと感じた✨️
なにより主役の私立探偵役をダニエル・クレイグにオファーしたことも、この映画を好きになれた
理由の1つ。007のイメージが強いダニエルだが、『ドラゴンタトゥーの女』で見せた優れた推理力と推理中に見せるオーバーな身振り手振り(オーバーっぽいのが逆に良い!)と紳士さがマッチして、新生名探偵ブノワ・ブランに息を吹き込んでいた。
このダニエル扮するブノワ・ブランはただ事件を解決するだけではなく、当事者に考えさせ、道筋を与える教師みたいな立ち位置でもあり良かった!