「『フルーツ宅急便』とは似て非なる映画」タイトル、拒絶 ちんさんの映画レビュー(感想・評価)
『フルーツ宅急便』とは似て非なる映画
2021年5月3日@Netflix
たまたまNetflixのオススメに登場したので視聴。
このタイプの作品は好物なので嬉しい。
作品のストーリーは『フルーツ宅急便』に似ているなと思いました。
感想は、面白かったです。
『フルーツ宅急便』とは似て非なるものだと感じました。
『フルーツ宅急便』は、デリヘル嬢という職業に対する差別やとりまく環境を、男である濱田岳の目を通して、外(俯瞰的に?)から観察した作品。
本作品は、女性の伊藤沙莉から見た、デリヘル嬢の女性たちが抱える内面を観察した作品でした。
なので、職業差別や客とのやりとりなど、事務所外での場面が極端に少なく、彼女らの雰囲気や会話、表情に焦点を当てていました。
「私の人生にタイトルなんか必要なのでしょうか?」というセリフにあるように、映画では終始、彼女らの絶望に近い自分の人生への諦めみたいなものが描かれています。
社会に溶け込めず、デリヘル嬢をやっているが、今後の展望もない、どうやって生きていけばいいかなんて分からない、という感じが伝わってきました。
それがこの映画の良いところでした。
最後に伊藤沙莉の涙は、たぬきを演じると言いながらも、うさぎに目を向ける池田大に対して、やるせない気持ちから出たものなのでしょうか?
伊藤沙莉と恒松祐里という女優は本作品で初めて拝見しました。
2人ともとても印象的な演技で、今後も注目していきたいなぁと思いました。
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