劇場公開日 2020年11月13日

  • 予告編を見る

「恒松祐里の怪演が印象に残る作品」タイトル、拒絶 Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0恒松祐里の怪演が印象に残る作品

2020年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

前半は、なんだか舞台作品のようなだなあ、と思っていたら、まさに舞台の映画化だそうだ。
しかし後半は、台詞はしばしば舞台風であるものの、映画っぽくなっている。
見終わって、結局どちらがこの作品にふさわしいかと言えば、舞台風の作り方だと思う。
その方が、「タイトルなんてありません」という作品のコンセプトにも合っているし、結末らしい結末がないのなら尚更である。
そこを突き詰めて徹底した方が、オリジナリティがあったのではないか?

伊藤沙莉がとりあえず主演という感じだが、主役のない群像劇と言って良い。俳優はみな良かったし、キャラが立つように意図的に誇張しているところも、内容に合っている。
女同士の面倒くさそうな会話劇は面白い。
映画を通して、終始、印象的なのは、恒松祐里の“怪演”であり、台詞であり、肉薄するカメラワークだった。そこが最大の見どころと言えると思う。

Imperator