「タヌキとウサギと仲間たち」タイトル、拒絶 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
タヌキとウサギと仲間たち
鶯谷のデリヘルの事務所を舞台に、そこで働くデリヘル嬢達と店長以下従業員達の話。
体験入店で客を前に逃げ出して、雑用係で働く女。
明るく誰も否定しない、けれど複雑な過去と家族を持つNo.1の女。
ヒステリックでトラブルメーカーの女。
若い従業員にハマる女。
他の面々と絡まず、いつも何かを黙々と書いてる女。
まともに仕事をせず従業員に手を出す店長。
店の女の子に惚れられたことを認めたくない男。
店とは関係ないところで男娼の様なことをしている男。
等々、決して日の目を浴びるとは言えないところで働く人達の、心の暗部と拠り所と。
コミカルな描写や人物もちょいちょい挟みつつ、登場人物達程の状況とは行かないながらも、どこか心当たりのある、鬱屈感とや閉塞感と鬱憤をみせる、答えのない個人共感物語で、とても面白かった。
拾わず投げっぱなしの案件も多いけど、もとがモヤモヤ系の群像劇だから、観客に委ねますも容認できる感じ。
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