悪なき殺人のレビュー・感想・評価
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「羅生門というよりはBABELを彷彿。一発の銃弾から物語が始まった...
秀作っぽい雰囲気に溢れた凡作
一見バラバラに見える散りばめられたピースが、最終的にカチッと一つにまとまるところに快感がある。のだと思うのです。
しかしこの作品は、話の進行とともに見知らぬピースが登場し、ただそれらが繋がっていく様を見せられるだけ。『風が吹けば桶屋が儲かる』が、結構に都合のいいピース達で展開されていく。こちらとしては「まぁそういう人が出てくれば繋がるよね。だからなんなん?」となってしまう。
一見妙味のある脚本にも思えるが、実は少しややこしく書いた人物相関図がそこにあるだけ。「偶然性」をテーマとしているからかもしれませんが、世の中の偶然をそのまま描かれてもまぁ。ねぇ。せめて最初にみんなを見せてくれればねぇ。
ネカマチャットのシーンで妙にウケているおっさん達が数名いましたが、色々とキツかったです。
エロくそな自分たちの人間賛歌
最初、ラストの意味がよく分からんかったわ
練りに練って練りすぎちゃった…笑
このオヤジ、マジヤバくね?
【必然のような偶然】
こんな必然のような偶然があったら、本当に怖い。
ゲラゲラ笑いながら観ている年配の男性がいたけれども、まあ、こんな状況は、コント・レベルだなと思う反面、人には、多かれ少なかれ、秘密にしてることがあって、お墓まで持っていかなくてはならないようなものは、こんな寒村だと尚更なのかなと考えたりもした。
それにしても、やっぱり、あの男性は、笑い過ぎだと思う…。
ところで、何を書いてもネタバレになりそうなのだけれども、少しだけ……。
なんか、フランスでも寒村は、こんなふうに鬱々としてしまうのだろうか。
監督は、キャストそれぞれに共感できる人はいるんじゃないかと言っていたらしいけれども、皆さんは、どうだったのだろうか。
僕は、アバンチュールは求めないし、死体に寄り添う気持ちもないし、ネットで出会いを求めないし、暴力は嫌いだし、そう云う意味での共感は出来なかった…。
ただ、必然っぽく仕立てられた偶然の数々を背景にしたストーリーや、別の角度から繰り返し同じ場面を見せる手法も面白かったし、フランスの田舎の鬱々とした感じが、物語を引き立てて、内容云々より見入ってしまう作品だった。
円環が美しく閉じました
雪国ミステリーの新たな名作誕生!
雪国ミステリー(って書き方すると日本の推理小説みたいだけど)って、重厚なものが多い。しかも広大な土地で起こる事件だから目撃者もいないだろうし。だから「動物だけ(が見ている)」って原題も納得。
ミステリー的な物語と思っていたが、実はそれぞれの人物から観た物語で全貌を語っていく群像劇のような話だった。最近観た「最後の決闘裁判」と手法が似ている。そういう意味ではかなり練られた脚本だ。もちろんリアルではありえないような偶然が重なってさらに重なった感じなので、それを受け入れるかどうかが楽しめるかどうかの大きなポイントかもしれない。
私は映画として受け入れたのでとても面白く鑑賞できた。こんな話が好きなんだよな。チャットのやりとりのすれ違いについては、アンジャッシュのコントを連想してしまったことも事実なんだけど。それも含めて好き。雪国ミステリーに新たな名作誕生だ。
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