ラ・ヨローナ 彷徨う女のレビュー・感想・評価
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死霊館ユニバースと間違えた!!
死霊館ユニバースを観たつもりだったけど、実は関係ない別モノで、
『ラ・ヨローナ 泣く女』が死霊館ユニバースなんですね。
タイトルほとんど同じ、そりゃ間違えますよ(笑)
ホラー色は薄く、ホラーっぽいサスペンスって感じでしょうか。
25万人の死者を出した、1960年から36年のグアテマラの内戦、
大統領の指揮下、大勢が政府軍により殺害され、グアテマラの歴史上、最も血塗られた恐怖の時代、
26代大統領ホセ・エフライン・リオス・モントが統治した1981年~83年…
知らなかったです。
考えさせられて結構よかったんですが、
最後エンディングの歌が、ヨローナ、ヨローナ、クドくて、イライラしたので、減点(笑)
スコアは星3です。
虐殺はあったのかどうか。ストーリーに目が離せない。
グアテマラの大虐殺を執行した将軍家族と殺された側のインディオたち。裁判の結果を不服とするインディオたちが将軍の邸宅を取り囲む。そこで起きる怪奇現象。家の中に潜む不思議な声や水の音。ここに伝説から引き出される「怨念」につながっていく。
邸宅の中と外の状況に終始ハラハラしながらも、ホラー映画のような残虐なシーンは出てこない。が、この政府と原住民の格差、偏見、貧困、差別を背景に、夢や幻想シーン、娘の動向などストーリーに目が離せない。
タイトルのラ・ヨローナは、La Llorona、ラ・ジョロナとも発音される。中南米圏では有名な伝説の話。
Natalia Lafourcadeの歌うLa Lloronaは、意味はよく分からないが、亡き霊を偲ぶ気持ちがとても伝わってくる。
Amazon Prime
社会派ドラマとホラーのバランスが・・・
大量虐殺を指示した罪に問われていた元将軍エンリケ・モンテベルデ。有罪判決を受けるも一部の抗議により無効となってしまい、屋敷に一家で籠ることになったが周囲は常にデモが起きて悩まされ続ける。
メイドがほとんど辞めていって、先住民のアルマが新しく雇われた。この女性が虐殺された怨念を背負ってエンリケを苦しめることになるんだろうな~と思っていたら、なかなか恐怖シーンが出てこない。エンリケの孫であるサラがアルマに懐いてしまい、プールに沈められるようなスリリングな場面はあったけど、罪のない人は殺さない・・・と。
エンリケが認知症じゃないかと医者でもある娘が心配するが、実は違う方向へとストーリーは進む。視点がちょっと定まらず、誰が怖がってるんだかよくわからないし、このまま軍事独裁政権批判で終わっても作品として成り立つというアンバランスさ。ちょいと終盤はダレてくるんだけど・・・
悪夢を見せてやる!的な、虐殺に遭った先住民マヤ系イシル族。「証人たちは全員娼婦だ」などと暴言を吐いたりするエンリケが憎々しいけど、裁判じゃ勝てない。そんな民衆の恨みをアルマが引き受けたわけだ。最後にはゾクっとさせられたけど、ホラーを期待していたら肩透かしを食らってしまうこと間違いなし。じいじとばあばの確執みたいなものもあったりして、今後のことも考えると、残された家族が可哀そうにも思えてくる。また、エンディングの歌は悲哀がこもっていてズシンとくる!
史料館と関係ない方
恨み晴らします。的な。
水と泣き声と
1982~1983年、内戦下のグアテマラでの、先住民の大量陵辱と虐殺の責任を問われる政府軍将軍と、中南米に伝わる怪談ラ・ヨローナの話。
一度は有罪判決を受けるも取り消されて無罪となった将軍が、屋敷に帰って来ると、抗議の人集り。
混乱に恐怖を感じたメイド達は一人を残してみんな辞めてしまい、残ったメイドの紹介で新たに若いメイドがやって来て展開して行く。
若いメイドは初登場時から雰囲気を出しているものの、明確なラ・ヨローナのそれはなかなか出て来ず。
まあ、予感させる様なものや、自宅に籠城状態のストレスや不和は良かったけど。
やっとのことで明らかになったら、なかなか痺れる真実があったけど、そこまで引っ張ってそれだけかという物足りなさはあったかな。
2019 32nd TIFF
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