「医師ならではの「命の在り方」。上質な王道サスペンス!!」仮面病棟 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
医師ならではの「命の在り方」。上質な王道サスペンス!!
【賛否両論チェック】
賛:不可解な事件を通して二転三転していく展開と、意外な中にも考えさせられる真実が、ミステリーとして痛快。命の尊さをストレートに訴えかけてくるテーマにも、純粋に感動させられる。
否:いわば直球で王道のサスペンスなので、目が肥えている人なんかは先読み出来てしまいそう。
変に奇をてらわない、いわばミステリー・サスペンスの王道路線を行くお話です。ピエロの仮面の凶悪犯に、頑なに通報を拒む病院関係者達、そして隠されていた最新設備と、謎が謎を呼び、刻一刻と二転三転するストーリーが、やがて恐るべき真実を暴き出していくのが痛快です。
ただ逆に言うと、特に変化球でもないので、普段からこの手の作品を見慣れている方なんかは、ストーリーをある程度先読み出来てしまうかも知れません。
それでも作品全体を通して訴えかけてくるのは、真実を追いかけた主人公の、医師ならではの「命の在り方」というテーマです。坂口健太郎さん演じる速水の、
「君も僕も・・・愛する人の分まで生きていかないと。」
「この世に奪ってもいい命なんて・・・捨ててもいい命なんて・・・1つもない。」
なんていうセリフの1つ1つが、不思議と胸に染みました。
基本的にはミステリーやサスペンス好きな方向けですが、グロシーンもそれほどありませんので、それ以外の方にも是非オススメです。
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