劇場公開日 2021年4月9日

  • 予告編を見る

「飲み物」街の上で ABCDさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5飲み物

2022年5月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

カット少なめ、BGM少なめで何気ない日常を映し出す。何気なくても、下北沢という街の上ではそれぞれのストーリーがある。
シュールな笑いを誘う大好きなシーンがたくさん。冒頭の古着屋で、男女の喧嘩に巻き込まれるシーンから映画の雰囲気に引き込まれる。それにしても、あの猫がたくさんの服は告白に向かないのでは。

人間模様を徹底的に描き出す今泉節。
特に会話とともに添えられた、レモンサワー、日本酒、お茶などの飲み物が良い味を出す。現実でも沈黙や間を埋めるために飲み物に口をつけがち。そういったところからも、登場人物の気まずさなどが伝わってくる。

映画全体で実はそんなに月日が経っていないこともすごい。普段日常は速くすぎるけど、本当はこんなに濃密なのかも。いや、それよりも、期間が長い短いというのは1番意味のない時間の概念だとしたら、そんなことはどうでも良くなってくる。

イハとタナベが青に恋をしているようで、これからも一悶着ありそうな予感。イハ役の人が可愛い。関西弁が良い。

ABCD